乗り尽くさずにはいられない(中略:索道の多くがスキー場にありスキーシーズンにのみ運行していること)つまりは営業中のスキー場に足を運ばなければならない。スキーが得意ではない筆者にとっては、これが最大のネックになった。しかし普通索道全線乗車のためには、必然的にやらなければならないことなのである。(中略:スキーヤーに混じっていかに乗車・撮影してきたか、スキーで行かないと乗れないゴンドラをいかに乗車・撮影してきたか) そうまでして一体何が楽しいのか、と問われることもあるのだが、それは自分でもよく説明できない。百名山とか八十八箇所とか、リストアップされたものを「コンプリート」することは、日本人にとってはある種の快楽なのかもしれない。
そんなこと関係なくなってからが本物の「乗り鉄」だ、とも思わないではありませんが。
趣味には、広く世間に認められているものと、どちらかというとそうではないものがあると思う。 鉄道趣味、とりわけ「乗り鉄」は間違いなく後者に属するようで、本来、移動のための手段である鉄道に「乗ること自体が目的」という趣味が存在することを「非鉄」の人にわかってもらうのはなかなか困難なことである。