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2010年春の掲示板

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 Re: 『高杉さん家のおべんとう(1)』
 2010/03/11 01:50
麗明舎
これ、当たりでした。

帯の「冷めているから あたたかいんだ」というコピーはなかなか秀逸ですよね。

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 「インストールしないでください」
 2010/03/06 13:15
塩見真一
最近、ある物を作って、いや、作ったと言うほどのものじゃないんだけど、まあとにかく、インクジェットプリンタを使うことになりました。普段はカラーレーザーを使っているので、アップデートしたVistaマシンでは初めてインクジェットプリンタを使うことになったわけです。
それで、スタートメニューから「プリンタ」→「プリンタのインストール」を選んで、そのプリンタはサーバにつないであるのでネットワーク上のプリンタを検索して、と辿っていくと、左のダイアログが出ましたよ。
プリンタ
共有プリンタ\\S3\pm-890cを使用するには、コンピュータにプリンタドライバをインストールする必要があります。プリンタの名前と場所を認識できないか、信頼できない場合は、ドライバをインストールしないでください。
[ドライバのインストール(I)] [キャンセル(C)]

や、この説明文を読んで私はちょっと混乱しました。
これいったい、何をしたらいいんですか。インストールしようとしてるのに、「インストールする必要があります」で「インストールしないでください」ですよ。読み手に何をしろと言ってるのか、話通じますかこれ。

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 『高杉さん家のおべんとう(1)』
 2010/03/04 11:46
塩見真一
柳原望 メディアファクトリー ISBN978-4-8401-2966-4 2010年1月31日 定価:本体590円(税別)

「博士号(地理学)取ったはいいけど」就職できないまま31歳を迎えた高杉温巳くん。オーバードクターって要するにフリーター、もちろん独身でいるところへ、長らく音信普通だった叔母が事故で亡くなり一人遺された久留里ちゃん12歳を引き取ることになって、さあたいへん……というお話。
似たようなモチーフでは宇仁田ゆみ『うさぎドロップ』がありますが、あっちはたしか29歳が6歳を引き取る話だったよなー。いやー31と12かー、ううむ経済的には保険金でなんとかなるとしても、青少年保護条例的にそりゃやっぱ無理だと思うですよ。

と、これはつまり「乗せられてみました」。
青少年保護条例とか不審者嫌疑とかクマさんプリントとかお風呂に入れてやるってそれしたかったんですかあぁっとかいったあたりでくすぐりつつ、物語はおべんとうを軸に「家族の絆」をくっきりと描き出しています。
高杉くん自身も高校生のときに両親を事故で一度に失っている。そのとき身の回りの世話をしてくれたのが同居していた7歳上の叔母、美哉さんでしたが、美哉さんは高杉くんが大学に合格すると書置きを残していなくなり、いつのまにか上京してシングルマザーになっていた。つまり、高杉くんと久留里ちゃんに共通するのは、家族縁が薄いこと、そして、美哉さんの作ったごはんを食べていたこと。

いやー、柳原望さんは初めてで、実はあんまり期待しないで読んだのですが、あたりでした。絵がもうちょっと落ち着かないなーとは思うけどたいした難点じゃない、登場人物が実に生き生きしています。主人公の二人に、研究室の人たち、中学校の同級生たち、東京にいる弁護士さんや美哉さんが勤めていた会社(子供向けの本の出版社)の人たち、久留里ちゃんに付きまとって弁護士の世話になるきっかけを作った芸能プロのスカウトマンでさえも、みんなちゃんと地に足の着いたキャラクターとして、血の通った人間として描かれていて、みっちり読みでのある物語になってるのです。
それともうひとつ、最初に出したけど「地理学」が実にいいおかずになってますね。人と環境の関係性を捉える学問を高杉くんはやってるわけで、彼が久留里ちゃんを理解していく過程の要所要所に地理学の発想が出てきます。美哉さんのハンバーグが味噌味だったことも、久留里ちゃんが納豆チャーハンを作ったことも、地理学の目で「人となり」につながっていくのですね。
や、実を言うと私は昔、地理学を勉強するはずだったのでした。高杉くんのやってる人文地理ではなくて理系の地理、地形学とかいった方面でしたが、まあ結局勉強しなかったんだからどうでもいいや。とにかくそんなこともあって、冒頭の「博士号(地理学)取ったはいいけど」にも「あー地理学ではそりゃしょうがないよなあ」と思いましたし、そうか地理ってそういう学問だったのかとあらためて思ったりもしましたね。

……はっ。
ということは、もし私があのころ地理学をまともに勉強していたら、オーバードクターになって12歳の従妹を引き取るという道もあったのでは……

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 Re: 『ぽすから』
 2010/03/04 03:07
麗明舎
コメントアウトにコメントするのもなんですが、なんかでググったときに引っかかって憶えてたんですね、おもしろかったから。昔から感じてた「なんか嫌な感じ」の理由が少しわかった気がしたですよ。

# 仕事とはとくに関係ないです(笑)。

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 Re: 『ぽすから』
 2010/03/03 21:11
塩見真一
>ぽすから はポスターカラーかなぁ?

惜しい、表紙の右上にピンクの字で「POSTER COLORS」と複数形で書いてあります。複数にするのが英語として正しいかどうかは私もわからないけど。

浪人ではありませんが、高校を卒業できなくて2年めの根津センパイという人が出てきますね。映像志望というわりに、いつも抱えているカメラは一眼レフだったりします。「ええ…ですが!留年したおかげで女の子の制服がいっぱい見られます!!」とか言うわりに、カメラについてるのは標準レンズだったりします。

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 Re: 『ぽすから』
 2010/03/03 20:29
塩見真一
ざっと読みましたよ。なるほど第○話に出てきたあれはそういうことだったのかと思ったりもしましたが、それよりこの人は取材相手の仮名をどうやって考えたのかなーとそんなことを考えたりしました。
#てゆうかなんでこんなものを知ってるん?

しかしそうか、いや、東京芸大という存在を私は意識していなかったですよ。門外漢だから……とはいっても世間を知らなすぎるだろうな……まあそれもいつものことだけども。

うーん、芸術と美術の違い、があるような気がしますねえ。
あらためて考えたら、私が「素質のうえに修練と知識」と言ったのは実用的な美術、たとえば編集者がやる紙面デザイン……はちょっとレベルが低すぎるけど、まあそういったものを念頭に置いてのことでした。芸術のことは考えてなかった、抜け落ちてた。

やれやれ、「映画の看板は芸術か」って高校生のときに投げかけられた質問に戻ってきてしまいました。
くそ、私はまだ答えられません。「芸術じゃありませんけど、それが何か?」と開き直ることならできるようになりましたが。

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 『新しい国語表記ハンドブック【第五版】』
 2010/03/03 12:50
塩見真一
三省堂編修所 三省堂 ISBN978-4-385-21136-7 1977年4月15日初版:2005年2月1日第五版第1刷−2005年5月25日第2刷 定価(本体560円+税)

ひとつ2つ三つの続き。数える表現について世の中ではどんなルールが使われているかと思って、とりあえず手元にあったこの本に当たってみました。表記ルールを重視するつもりはないけど、いちおうはこういう本を持っているわけですから、たまには開いてみないと。
いちおう中身を説明しておくと、常用漢字表をはじめとして、送りがな、仮名遣い、敬語、外来語、ローマ字、文書の体裁一般などに関する国語審議会の答申や内閣の告示や官公庁の通達など、つまり公用文の書きかたルールを寄せ集めたものです。お役所文書が対象ですから、一般の文章がこれに従う必要はありません。しかしそうはいっても公式のルールなので、たとえば社内でのドキュメント表記ルールを作ろうといったときにはまず叩き台にしてもいい、といった性格のものです。

それで、数の書きかたを探してみたら、2箇所に載っていました。
まず、「公用文作成の要領」昭和27年4月4日内閣閣甲第16号依命通知によると……
第三 書き方について
(1,2は省略)
3 左横書きの場合は、特別の場合を除き、アラビア数字を使用する。
注 1. 左横書きの文書の中でも「一般に、一部分、一間(ひとま)、三月(みつき)」のような場合には漢字を用いる。
   「100億,30万円」のような場合には、億・万を漢字で書くが、千・百は、たとえば「五千」「三百」としないで、「5,000」「300」と書く。
(注2.以下は省略)
……だそうです。
それともうひとつは、文部省編「文部省 公文書の書式と文例」(平成元年12月)から抜粋した「横書きの場合の数の書き表し方」。
1 左横書きの文書では,算用数字(アラビア数字)を用いることを原則とする。
(途中省略:日付の書き方など)
5 次の場合には,漢字を用いることとする。
 ア 数の感じの少なくなった場合
  例 一般 一部(一部分の意) 一時保留
 イ 「ひとつ」「ふたつ」「みっつ」などと読む場合
  例 一つずつ 二間続き 三月ごと 五日目
6 次のような場合には,漢字を用いることができる。
 ア 万以上の数を書き表すときの単位として,最後にのみ用いる場合
  例 100億 1,000万
 イ 概数を示す場合
  例 数十日 四,五人 五,六十万

ふむ、つまり公用文では「一つ」「二つ」「三つ」、ということでまずひとくぎり。

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 Re: 『ぽすから』
 2010/03/03 00:29
みちる
ぽすから はポスターカラーかなぁ?
受験美術という言葉は初めて聞いたけどまさにそれやってました私

高校生の頃某大手進学塾の美術研究所の講習会(毎週型には高校が私学だったので言い出せなかった金銭的に…ね)に受験期夜な夜な通ってましたよ
まぁ結果美大は落ちてしまいなんかの間違いで今の人生を送っているのですがどっちが間違いだったかわかりません。

私は浪人しなかったのですが浪人でどっぷり1日研究所にいる学生さんもいたわけで 間違って入るんだろうけどそれが妙に格好よく見えたりしたもんです

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 Re: 『ぽすから』
 2010/03/02 21:39
麗明舎
受験美術って、ぼくが受験生だった頃からあったと思いますよ。

http://park.itc.u-tokyo.ac.jp/yaguchi/files/MAThesisAraki.pdf

とか読むと面白いかも。


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 『ぽすから』
 2010/03/02 11:21
塩見真一
中村哲也 芳文社 ISBN978-4-8322-7886-8 2010年2月11日 定価:[本体819円]+税

先日、ある有名な、有名というよりむしろ高名な画家がお亡くなりになりました。私は普段から有名・高名な人・物に背を向ける傾向がありますが、実のところその方の絵は美術館で現物を観ても特によいとは思わなくて、むしろほどほどの絵だからこそ多くの人に支持されるわけだとか思っていたりもしました。しかし、その方が亡くなる直前まで病室で描いていた絵を遺族が公開したという新聞記事を見て、それでちょっと考えてしまったのです。
最期のとき、オレはいったい何してるだろうかな、と。

て、そんな話を絡めるのもどうかとは思うんだけど、絵描きつながりでこの本。
絵描きの卵というか、つまり『ハチミツとクローバー』のちょっと前、美大に入るための予備校を舞台にしたストーリー4コマです。
そんな学校があるとは私は知りませんでしたが、たしかにあってもいい話ですね。美術は素質のうえに多大の修練と若干の知識とがあって成り立つ技能で、修練の機会と知識を与える学校はいろいろな形で存在していていい。
……まあ、登場人物のセリフに「受験美術」というのが出ていて、美術教育もまた不自然な方向へ進みつつあるということもわかるんですが。

いずれにしても、テーマは美術ではありません。この表紙の二人、門見茜ちゃん(本好き、猫はもっと好き、空間演出志望)と千谷白樹くん(男子校、自転車少年、工芸デザイン志望)が、本を借りたり、実は同じ駅だったり、勇気を振り絞って「おはよう」と言ったり、お祭りではぐれたり、夕立の中を走ったり、と、甘酸っぱいというか羨ましいというかムズがゆいというかそういうようなお話が、課題の絵を描くとか1列に並べて講評されるとか美大の学園祭を見に行くとかいった出来事の中で進んでいきます。普通の学校ではなく予備校だというところもひとひねり効いている感じです。

実は私から見ると興味深いところがもうひとつあって、つまり、話がどうも見えにくい、物語の中で何が起こっているのかはっきりわからないところがしばしばあるんですね。早い話が、この二人がなぜ魅かれ合うのか、まわりの人々がそれをあっさり認めているのはなぜか、どうもはっきりしない。
で、そのわかりにくさが技術ドキュメントによくある説明不足とどうも同じことのような、よく似た理由・経過でできてきているような気が、なぜかするのですよ。マンガをリライトすることはできないけど、しかしいったい何かなあ。

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 この掲示板について
 2010/03/02 11:20
塩見真一
この掲示板は、2010年3月4月用のメイン掲示板です。

しかしそれにしても、2ヶ月が過ぎるのがなんとも速いですねえ。たいしたこともしてないうちに次の掲示板を作るときが来る。たいしたことをしてないほうが問題なんですが、あせっても仕方ないし、このシステムがいささか古めかしいことも事実なので、いずれは見直すつもりです。

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