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2010年春の掲示板

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 『マラソンMap東京』
 2010/04/03 09:53
塩見真一
− 朝日新聞出版 2009年8月5日 定価[本体933円]+税

山の地図を買おうと思って、何を間違ったかこんなものを買ってきました。東京周辺、街中のランニングコースのガイドマップ。
麻布・六本木・東京タワー(10km)、レインボーブリッジ(10.2km)、新宿高層ビル街・甲州街道(10.1km)、天王洲アイル運河めぐり(5.4km)、晴海ベイエリア(5.1km)、有明・ビッグサイト(5km)、神宮外苑・赤坂御所(10km)、皇居一周(5.1km)、飛鳥山・染井霊園(5.7km)、蒲田・池上本門寺(5.7km)、葛西臨海公園・荒川河口(10km)、木場公園・横十間川(10.4km)、上野恩賜公園(5km)、代々木公園外周(5.3km)……公園の中を走ればいいのになんだって外の道路を走るんかな……、駒沢オリンピック公園(5.1km)、井の頭恩賜公園(5.2km)、砧公園・馬事公苑(10.5km)、荒川河川敷(10km)、大井埠頭(5.2km)、浅草・隅田川沿い(5.1km)、善福寺川沿い(5.4km)、石神井井川上流(5.3km)、目黒川・目黒不動(5.6km)、深大寺・野川沿い(10km)、玉川上水緑道(10.1km)、横浜ぐるり(10.1km)、湘南・江の島(10km)、幕張メッセ・マリンスタジアム(10km)、ディズニーリゾートぐるり(5.7km)、大宮・氷川神社(5.2km)、と、全部で30コース。すべて駅からスタートしてその駅へ戻る周回コースで、かなり細いコースマップと、おおざっぱなアップダウンチャートがついています。マップには1kmごとのマークと、信号、トイレ、コンビニ、風呂屋、スポーツショップ、名所旧跡などが示してあり、歩道の広さや路面の堅さや歩行者の様子などもコメントされています。また、各コースのまとめとして、名所・交通量・道幅・自然・信号の5項目をまとめたレーダーチャートと、駅のコインロッカーおよびトイレの情報があります(公共のトイレを着替えに使うのは、おおっぴらに薦めていいことじゃないと思いますが)

小さな紙面に押し込むためしかたないだろうなとは思いますが、地図の向きがまるでバラバラなのが難点です。
……てゆうか、そもそもこのコースを走るってどうなんだ、という疑問もあります。まず私はコンクリートの道を排気ガス吸いながら走るのはイヤなので、さっきつい口から漏れたように代々木公園のわざわざ外を走るなんて考えられません。これは個人的な志向として割り引かなきゃならないとしても、駅前の商店街みたいなランニングに適するとは思えない場所がコースに組み込んであったり、とても頭に入らないややこしいルートだったりする。
コースは話半分として、よさそうなところを見繕って走るのがいいでしょうなあ。葛西臨海公園の周辺は面白そうです。

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 Re: 『ニセ科学を10倍楽しむ本』
 2010/04/01 21:31
塩見真一
ところで話変わって、去年の秋に「プラズマクラスター」を1台買って事務所で使っているんですがね、これがニセ科学かどうか、だいぶ微妙な感じでありますよ。
まあ私は……
・名の通った家電メーカーの製品
・価格が常識的
・効果効能とそのアピールが常識的
……といったところからニセモノではないと思って買ったわけですが、取扱説明書の冒頭に「特長」というページがあってこんなことが書いてあります。
強力な空中除菌パワー
高濃度「プラズマクラスター」技術搭載
浮遊するカビ菌・ウィルス・アレル物質や、
付着したニオイを分解・除去。
[1]イオン放出
自然界にあるのと同じ種類の+と−のイオンを放出。
[2]浮遊菌攻撃
カビ菌やウイルスの表面に付着すると、非常に酸化力の強いOHラジカルに変化し、瞬時に表面のタンパク質から水素(H)を抜き取りタンパク質を分解。
[3]水になって空気中に戻る
OHラジカルと水素(H)が結合し、水(H2O)になって空気中に戻る。

いやはやまあ、いろいろとゴマカシがありますね。
私は理系の平均程度には化学の知識があるからごまかされている部分を推測して納得できるし、さらに説明文を書く仕事をしているからごまかしが「専門的になりすぎないよう細部を端折った」ものだと納得できないことはないのだけど、はてさて、世間一般の人にこれがどう受け取られるものか。「ありがとう」と書いた紙をペットボトルに以下省略なんてことを真に受ける人がいると考えたら、もういったい何をどう説明したらニセ科学にしないで済むものやら。

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 Re: 『ニセ科学を10倍楽しむ本』
 2010/04/01 10:36
塩見真一
うん、たしかに真っ向否定です。実のところ私は第1章を読んだところで、別に『水からの伝言』を信じる人がいたっていいと思うけどなあニセ科学の何がいけないのかなあなんだってこんなムキになって反証反駁するんかなあ、と思いましたよ。

きっと、山本さんにはそれが楽しいのだと思いますよ。私にはその気持ち、『水からの伝言』を信じる気持ちが理解できないのと同じぐらい不可解なんだけど、まあ、人それぞれだからね。

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 Re: 『ニセ科学を10倍楽しむ本』
 2010/03/30 23:10
麗明舎
へぇ。山本先生の本で「楽しむ」と言われてもなあ。

(顔を真っ赤にして)真っ向否定で「楽しむ」「笑う」というのとちょっと違う切り口なのではないかと思っていたのだけど。

# この先生はニコマス脳なのが知られています。

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 『ニセ科学を10倍楽しむ本』
 2010/03/30 09:50
塩見真一
山本弘 楽工社 ISBN978-4-903063-41-6 2010年3月15日 定価(本体1900円+税)

もうだいぶ前、「スカラー波」なるものの存在を信じている宗教団体が世を騒がせたことがありました。その数年後、私がなんだったかを検索していたらその教団のWebサイトに行き当たったんですね。うはあと思いながら読んでみたら、パンジーだかなんだか鉢植えの植物にスカラー波をあててみたという実験結果が載っていました。結論は忘れた、萎れるんだったかよく育つんだったかどっちだったか覚えていませんが、統制群を設けて実験していたのが衝撃的で、それがいまでも印象に残っているのです。
統制群というのは比較基準とするための被験体、つまりこの場合で言うといくつかの鉢にスカラー波をあてないで育てた、ということです。スカラー波をあてた鉢とあてなかった鉢の育ち具合を比べて、それでスカラー波がどういう影響を与えるかと結論を出していたのでした。
実に科学的な実験です。いやもちろん、他の条件をきちんと統制していたかどうかとか標本数は十分かどうかとか、疑う余地はおおいにあるのだけど、しかしとりあえず、こんなことされたらスカラー波なんてニセ科学だと言うわけにいかなくなっちまったなあと、私は思ったのでした。

と、いう次第で、科学読み物の棚からもう1点。女子中学生夕帆ちゃんのパパが娘の疑問に答えて、世にはびこるニセ科学のあれこれがいかにニセモノであるかを解説するという筋書きです。
やり玉に上がっているのはまず『水からの伝言』。「ありがとう」と書いた紙をペットボトルに貼って水を入れておくと、その水からは綺麗な六方樹枝状の氷ができる。「ばかやろう」と書いた紙を貼った水からは崩れた形の氷ができる。そういった氷晶の顕微鏡写真を見せて、このように水は人の心がわかるのです、人間の身体も7割は水なのだからきれいな心を持っていなければいけないのです……などと説いた本がロングセラーになっているのだそうで、学校の先生がそれを真に受けて生徒に、夕帆ちゃんに見せたりもしているのだそうで、パパさんが学校へ乗り込んで先生にそれがどんなに非科学的かを説明しています。このパパさんは著者その人だと思うけど、娘の学校へほんとに乗り込んだのかどうか興味深いところです。
以下、『ゲーム脳の恐怖』、『買ってはいけない』などのフードファディズム、血液型による性格診断、「地震雲」や動物の地震予知、2012年地球滅亡説、アポロ陰謀説、などなど。

ニセ科学を唱える人や信じる人がよくまあこんなにいるものだと感心したり、この山本さんも「と学会」の人々もよくまあこんなのに付き合ってられるものだと感心したりしました。
……いや、実は知ってる話が血液型とゲーム脳しかなくて、こりゃまた世間の出来事に疎くなっちゃってるなーと思い知ったほうが大きいです。

あ、そうそう、この本で読むと「ゲーム脳」はデタラメみたいですが、私の経験からすると「GA脳」というのは実在するかも。

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 『飛ぶ 〜そのしくみと流体力学』
 2010/03/26 09:29
塩見真一
飯田誠一 オーム社 ISBN4-274-08641-0 平成6年2月25日−平成12年9月20日第1版第6刷 定価(本体1400円【税別】)

飛行機関係でもう1点。てゆうか、よく考えたらもともとこれが本命、流体力学・流体工学についてざっくり知っておきたいと思って本屋へ行ったのでした。「流れ」を把握するというのは人間が築いてきた知の体系のなかで、ぜひ知っておくべき部分だと思いますのでね。
で、大学の教科書みたいなのは避けて読み物ふうのを、と思って手に取ったのがこれ。日本機会学会が創立100周年を記念し、「これからのエンジニアは高い視野に立った幅広い知識と教養が必要になるでしょう。」という趣旨で企画されたテクノライフ選書の1冊です。
や、実を言うともう1点手にとって見たのですが、そっちは魚が泳ぐことを主に取り上げていたんですね。水の中を泳ぐことと空気の中を飛ぶことは流体力学の視点では同じことなので、そういえばジェット旅客機の本でペンギンが「飛ぶ」と言っていたのもつまり水の中を飛ぶことでした。で、どっちにしようか考えて、まあやっぱり魚より飛行機のほうが好きだってことだな、こっちにしたのでした。

もっとも、この本で取り上げられているのは飛行機ばかりではありません。概論に続いて、まずは天然の飛行体のしくみ。鳥、昆虫、カエデの種子など植物、また魚がどうやって飛んでいるか解説されています。それから人工の飛行体、主にジェット旅客機ですね、主翼の形状と揚力、失速、推進機関、操縦性、超音速飛行といった話。そして最後に、ベルヌーイの法則とか渦度とか境界層とかレイノルズ数とかいった、飛ぶことの基礎になっている流体力学の要点をひとかじり。

読み物ふうとはいってもやはり理工書なんで、つまり愛想のない紙面・文章です。この見栄えで、B6判140ページというぺらっとした造りで1400円というのは高い気もします。でもねえ、やっぱりこういうほうが読みやすい、ちゃんと勉強できますよ。
……とか言った以上は、ちゃんと勉強しなきゃな。

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 Re: 『日本語のしくみがわかる本』
 2010/03/23 14:35
麗明舎
大修館ならなお悪いと思います、はい(笑)。

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 Re: 『日本語のしくみがわかる本』
 2010/03/22 12:01
塩見真一
>あと、レビューに「お父さん国語学者なのに」ってあったじゃないすか。正しく言語学者って書いてあったら買わなかったと思う(笑)。

あっ、ほんとだ、訂正訂正、「お父さん言語学者なのにダメじゃん」が正しいです。なんで間違ったんだろう。


>でもでも、”研究社”がこんな本を出してはいかんと思うのですよ。

んーとそれは、たとえば“大修館”だったらかまいませんか(笑)。

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 『カラー図解でわかる ジェット旅客機の秘密』
 2010/03/22 11:58
塩見真一
中村寛治 ソフトバンククリエイティブ ISBN978-4-7973-5257-3 2010年1月25日 定価[本体952円]+税

空港の本といっしょに書ってきた本。私としても、空港よりは飛行機のほうに関心があるので……いや、そうでもない、逆かも、利用した空港は覚えていても乗った機体は忘れていることが多いですね。広島西飛行場がまだ広島空港だったころに一度羽田から飛んで行ったことがあるけど、737だったか320だったか思い出せない。てゆうかエアラインすら覚えてないや。

まあそれはさておき、「ジェット旅客機とは何か」「ジェット旅客機の種類」「空を飛ぶためのシステム」「ジェットエンジンとは何か」「ジェット旅客機の運航」「ジェット旅客機の安全対策」という6章構成。面白そうなタイトルを拾ってみると……
   1-04 ペンギンは「飛ぶ」ことができる!
   2-06 現在、超音速旅客機が無いワケ
   3-18 飛行機の電力はどうまかなう?
   4-09 飛行機のアクセルは手で操作する
   5-01 飛行機が目覚めるとき
   6-04 離陸時にテーブルを戻すワケ
……といった感じ。全部で100項目、見開きの左が文章で右が図解という構成です。できるだけ実際のデータを示すようにしたと前書きに書かれていますが、主に取り上げられている機種は777-300ER、ときどき747や767やA380やYS-11やコンコルドが出てきます。

まあ、『空港の疑問』と同じく読み物、雑学レベルの話ではありますが、こっちのほうが少し面白い気がします。もしかしたら著者が元・航空機関士であること、14873時間33分の飛行経験が文章ににじみ出ているということかもしれません。

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 Re: 『日本語のしくみがわかる本』
 2010/03/21 22:45
麗明舎
つまらん本というのはレビューから伝わったのですが、「文節」のうさんくささはかねて思っていたところなので……(苦笑)

あと、レビューに「お父さん国語学者なのに」ってあったじゃないすか。正しく言語学者って書いてあったら買わなかったと思う(笑)。

>>編集者に同情

うーむ。確かにそうかも知れない。

でもでも、”研究社”がこんな本を出してはいかんと思うのですよ。

# 古本で買ったのですけどね。あと著者略歴を先に見てても買わなかったと思う^^;;

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 Re: 『日本語のしくみがわかる本』
 2010/03/21 19:38
塩見真一
や、わし面白そうに見えるような書きかたをしたつもりはぜんぜんないんだけんども、うむ、見識か、たしかに見識の問題ですね。

とは言ったものの、やっぱり私はちょっとだけ編集者に同情するですよ。これだけ執筆実績のある大学教授が書いてよこした原稿を蹴り返すって、並の編集者にはできないでしょう。私でもどうかわからん。いちおう増刷されているというところも見逃せないし。

なんかのレビューで「糖衣錠」という言葉を使ったことがあったけど……見つからないな、まあいいや……、中身の難しさを文体や紙面デザインで和らげようという本作りは、まあ、ハズレですよ。『空港の疑問』みたいな、へぇで済む中身の本だったら、こういう文体でもいいんですけどね。

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 Re: 『日本語のしくみがわかる本』
 2010/03/20 09:43
麗明舎
ちょっと面白そうかな、と思って買ってみたんですが……

第一章の40ページまでも気力が持ちませんでした。

こんな読みにくい本は生まれてはじめてです。

こんなひどい文を書いて平気な人の本がまともなはずはないので、読むのはやめました。

つか、編集者の見識を疑います。

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 『日本語のしくみがわかる本』
 2010/03/16 11:26
塩見真一
町田健 研究社 ISBN978-4-327-38442-5 2000年11月20日−2008年10月27日5刷 定価(本体 1,600円+税)

日本語についてもう少し勉強しようと思って、何冊かまとめて本を買ってみました。その中から、読み物ふうで比較的読みやすそうなのをまず1点。

中学生の娘の国文法の宿題をやらされたら答えがわからない問題がしばしばあり、お父さん国語学者なのにダメじゃーんと言われた、というところから、まず第1章は学校で教えられている国文法の再検討です。……教えられているというところに私はまず疑問符を挟みたいんですが、まあとにかく、学校文法は再検討してみると案外いい加減、いい加減というか、大事なところをなんとなくごまかしたままにしてできているものなんだそうです。焦点として挙げられているのは「文節」ですが、ちょっと引用しましょう。
「文節」はね、最初にさ、つまずくところなんだよ
 まずはさっきからぶーぶー文句をつけている「文節」です。国文法の参考書を見ると、文節というのは一応「実際に話す際のことばとして、不自然でない程度に文を区切った一区切り」などという説明になっています。ええっー、これで文節が何なのか理解しろと言うんでしょうかー。
とまあこんな調子で、自立語とか付属語とか、主語とか述語とか、接続語とか接続詞とか、未然形とか仮定形とか、助動詞とか副助詞とか、学校文法で一応説明されてはいるがよく考えると理不尽なところのあれこれをつつきだしています。
続いて第2章は、そういう国文法ができあがってきた歴史的経緯、というか大きな影響を与えた国語学者として、橋本進吉、時枝誠記、大野晋の主張したことのまとめ。
で第3章はつまり「町田文法」、著者が考えている日本語文の構造、動詞に続く助動詞の順序の規則、「ハ」と「ガ」の違い、「はずだ」と「に違いない」の違い、です。

や、さっき引用したところはまだおとなしいほうというか、本文だけじゃなくて例文や脚注まであんな調子なので、第1章40ページを読むとなんかもうくたびれてしまってですね、第2章から後は流し読み、あまりまともに読んでいなくて、結局のところ日本語のしくみがわかった気はしません。
……ここで「わかった気はしません」と「わかった気がしません」とどう違うかなんてことも第3章で説明されているはずだけどな。まあ、日本語のしくみがわかるためには、「文節」なんて日本語を使ううえではどうでもよさそうなことが大問題になるんだなあ、ということはわかりました。

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 『みんなが知りたい空港の疑問50』
 2010/03/15 12:37
塩見真一
秋元俊二 ソフトバンククリエイティブ ISBN978-4-7973-5555-0 2009年12月24日 定価[本体952円]+税

先週茨城空港が開港になって、やっぱり「逆風下の離陸」と、報道されました。いやなあ、これ富士山静岡空港のときもそう言われてたけど、飛行機は逆風で離陸するのが当然なんだって、新聞記者や普通の人は知らないものですかねえ。

と、そんなことを考えながら本屋をうろついていて、科学読み物のコーナーでこんな本を見かけたので買ってしまいました。
「空港を楽しむ・利用する」「空港の“キホン”を知る」「空港で働く」「空港の未来技術に触れる」「世界の空港を探検する」と5章構成で……
   01 空港には三つの“顔”がある?
   02 空港を表すアルファベット3文字の意味は?
   03 よく聞く「ハブ空港」って?
……と始まり……
   50 これ、本当に空港なの?
……まで。逆風の点についても、「14 風の向きがなぜそんなに重要?」という項目がありました。
まあ要するに読み物なので、章立てはあっても体系的とはいえないし、なんかこう、「へぇ」はあっても知識を得たという気分にはならないんですが、……そうだなあもうちょっと細かく言うと、すでに知ってることが書かれているときに「へっそんなこと知ってらあ」という気分になりますね。なんだろうなこれは。

面白かったこと、というか、他の人にも読んでもらいたいのが「24 “グラハン”さんて誰のこと?」ですねえ。少なくとも飛行機に乗る人には、グラハンさんのことを知っておいてほしい。
飛行機がハンガーを出て誘導路へ向かうとき、スポットのほうを振り返ってみると作業服の人が何人か並んで飛行機に手を振っているのが見えます。彼らがグラハンさん。荷物の積み下ろしや燃料の補給などのグラウンドハンドリングを担当している人々です。まったく裏方仕事ですが、どうですか、もしそういう仕事をしていたら、出発する飛行機を見送って手を振りますか、お辞儀をしますか。
するよなあ、ごく自然にそうしますよねえ。
だけどなんというか、彼らがそうやって飛行機を見送ってくれれば大丈夫だ、という気がするんです。私は運よくグラハンさんが見える席に座ったら、手を振り返すことにしています。

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 Re: 『高杉さん家のおべんとう(1)』
 2010/03/14 15:30
麗明舎
いや、旦那の連れ子とかそういう設定あったかなあ、とか、姪とかだとかそんなことが書いてないかなあ、と思わず読み返してしまいましたのこと。

むふん

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 Re: 『高杉さん家のおべんとう(1)』
 2010/03/12 12:35
塩見真一
計算してみる……18のとき?

いやいや、香山女史は高杉くんと同級生だけど、同い年だとは書かれてないですよ。

とは言ってみても、同級生って言いかたをするのはまず高校までで、つまりほぼ間違いなく同い年ってことだよなあ。
……昔の同級生に電車の中で「川口」って呼びかけられたら、つまり昔の本名ってことだよなあ。

まあ、ああいう生意気な娘だったら6年くらいで中学生になっちゃうんじゃないでしょうか。

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 Re: 『高杉さん家のおべんとう(1)』
 2010/03/12 10:20
麗明舎
ところで、香山女史の娘?

いくつの子なんですか。って、私何か読み落としていますか?

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 Re: 「インストールしないでください」
 2010/03/11 12:54
塩見真一
「しないでください」がとにかくおかしい気がするので、【否定を避ける】原則に従って、「プリンタの名前と場所を認識できないか、信頼できない場合は、ドライバをインストールしないでください。」を肯定形に、「してください」で終わるように書き直してみました。
共有プリンタ\\S3\pm-890cを使用するには、コンピュータにプリンタドライバをインストールする必要があります。プリンタの名前と場所を認識でき、信頼できる場合にのみ、ドライバをインストールしてください。
[ドライバのインストール(I)] [キャンセル(C)]
……なるほど、2重否定になってたんだ。

文章が少しすっきりしたら、わかりました。
このダイアログで何ができるのかというとつまりキャンセルすることだが、ここでキャンセルする理由があるとしたら何だろうか……と考えていたのだけど、2重否定をほどいたら要点が「認識する」「信頼する」だとわかって、それでようやく話がつながりました。
セキュリティだ。
プリンタのほうから来ましたなどといってコンピュータに入り込むウィルスがあるから注意しろ、このプリンタがまっとうなプリンタだと認識できなければインストールするな、とそういうことを言いたいのでしょう。そういや黄色いびっくりマークアイコンも注意の意味でしたね。

……いやー無理だよ、この文章じゃ通じないよ、そういうことならはっきり言わなきゃ。
ネットワーク上の\\S3\pm-890cからプリンタドライバをダウンロードしてインストールします。
ネットワーク上にはときおり偽のプリンタがあり、プリンタドライバに見せかけてウィルスやスパイウェアを送り込んでくることがあるのですが、この\\S3\pm-890cは信頼してよいでしょうか。確信がなければキャンセルしてください。
[\\S3\pm-890cを信頼してインストールを続ける(T)] [キャンセル(C)]


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 Re: 『高杉さん家のおべんとう(1)』
 2010/03/11 12:46
塩見真一
や、だからオレ、あたりって言うたがね。

……て、名古屋弁ってこんな感じですかね。舞台が名古屋らしいんですが、そうはっきり書かれていないのがどうも不思議です。まあ、ストーリーとしてはどこでもかまわないはずだけど、はっきりしていたほうが、たとえば味噌味のハンバーグって出てきたときに話がすぱっと通じるので、書き落としかなあえて書かない理由があるかなと、ちょっと考えてます。

もひとつ、ちょっと考えていること。
第5話で高杉くんが、お弁当を作るようになったらお弁当に関する情報がいくらでもあることに気が付いて、こんなことを思います。
「情報というものは 能動的にアクセスしないと 存在しないものと 同じらしい」
そりゃまああたりまえのことなんだけどもな、うーむ、なんか私の近況に何かひっかかるような、違うことのような。

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 『日本人の知らない日本語(2)』
 2010/03/11 09:52
塩見真一
蛇蔵&海野凪子 メディアファクトリー ISBN978-4-8401-3194-0 2010年2月19日 定価:本体880円(税別)

日本語教師と外国人学生の繰り広げる、どこかズレたようでいて日本人の言語感覚を……いや言語無感覚を鋭くえぐる日本語バトル、これは続くだろうなあと思っていたけどちゃんと2巻が出ました。1巻のオビは32万部までしか見たことないけど、ひそかに売れ続けていたらしい、累計85万部だそうです。ううむ、アニメ化はいつですかねえ。

「日本語学校へようこそ」「敬語は難しい?」「クールジャパンに憧れて」「神社に行こう!」「学生vs先生」「冬になると」「受け継がれるもの」「点と丸」「ご注意!怖い話あり」「学校の外で」「番外編」という11章。1巻のときよりも編集がうまくなったというか、各章・全体がきれいにまとまった感じになっていますが、しかしその分おとなしくなったような、ちょっとキレが落ちたような感じもしないではありません。

ひとつ拾うとすると、敬語の話。日本語学校では尊敬語を3ステップで教えるのだそうです。まず最初は「お食べになる」の形、次は「食べられる」のような受け身と同じ形、最後は「召し上がる」のような特別な動詞を使う形。「お食べになる」とは言うけれど「お着になる」とは言わないことも、動詞の活用グループに結び付けて説明しているという話です。
それでつまりだ、「国語」ではこんなにすっきり整然とした敬語の体系を教えていますか。少なくとも私は、尊敬語が3タイプにまとめられるって初めて知りましたよ。動詞の活用グループにしたって、四段とか上一段とか思い浮かぶってことはこれは古文のだ、現代日本語のは記憶にない。
体系を知ったからといってちゃんと敬語が使えることにはならないし、また、体系なんか知らなくたってちゃんと使えれば問題ないのではあるけれど、しかしそういうことを言うのは、私としてはやはり開き直りでしかないと思うのです。外国人学生が日本人に敬語を教えてくれと言われたとか、教えたら受け身ってナニかと聞き返されたとか、そういうの、笑って済ませていい話だとは思えないのです。

や、ウチの事務所のビルに日本語学校が入ってるんですけどさ、オレ入学してみようかな。

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