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2014年はじめの掲示板

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 Re: 版元ホームページに載ってない新刊
 2014/08/28 14:02
みちる
全く今更ですが
結局、著者の告知の日にちが間違っていたという阿呆らしいことだったようです。

ものを書く側には確かに必要の無い知識でしょうが
地方小扱い
というのを地方の小さい出版社と馬鹿にされたと騒ぎ立てる騒ぎまであったりしまして

私は出版社から取次、本屋から読者へのことしか考えないのですが
…まぁ私は著者にはならないのでどうでもいいですね

わかりにくすぎますが問題は発生したけど多分解決したという話でした。

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 Re: 「悪意のない間違い」
 2014/04/25 10:01
塩見真一
大川小学校からもう少し奥のほう、谷地中・長面・宮下集落のあったあたりへ足を延ばしてみました。
一面の更地の中、埋め立て工事を行うのかどうか、巨大な砂利の山ができていました。工事車両出入口という看板に「復興工事中です。ご迷惑おかけします」とあり、どうも落ち着かない気分になるのでした。
釜谷霊園の墓地が……場所から言えば津波に流されたに違いないのですが……きれいに整備されていて、しかしその写真を撮るのは申し訳ないような気がして、車を降りることができませんでした。

あの日、亡くなったのは学校関係者だけではありません。検証報告書によると、住民と来訪者合わせて181名が亡くなったことになっています。以前、子供たちの名前が刻まれた慰霊碑の写真を出しましたが、その左右には、地区ごとに犠牲者の名前と年齢が刻まれた碑があるのでした。
高齢の方が多いものの、中には「十六才」「十四才」「七才」といった文字も見え、また胸のつぶれる思いがするのでした。

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 Re: 「悪意のない間違い」
 2014/04/21 10:40
塩見真一
このあいだ、石巻へ行ってきました。福島からバスで南相馬へ出て、電車と代行バスを乗り継いで仙台へ、仙台から「直通快速」で石巻へ出て一泊、翌日は車を借りて大川小学校へ。裏山に登ってみるつもりで山用具も用意して行ったのですが、あいにくの雨と風、そして、立入禁止の標識。

左は前に写真を出したのとは別の場所、検証委員会の報告書で「斜面B」と呼ばれている斜面の端っこです。8年ほど前に崖崩れが起こり対策工事が行われたということで、土留め壁の上は刈り払われていて、コンクリートの段々があるそうです。
登れそう、ですよね。登り口さえあれば、土留め壁さえ越えられれば登れそうです。実際、以前には校長が登って集落の写真を撮ったり、震災の前の年には3年生が授業の一環で登ったりしたことがあると、検証報告書には記載があります。さらに、前に写真を出した「斜面C」は下半分で数年にわたってシイタケ栽培の授業をしたことがあり多くの職員・生徒が出入りしていた、もう少し離れた「斜面A」には細い山道があった、ふだん山で遊ぶ子供も珍しくはなかった。
早い話、避難路はなくても、裏山に登ることはもちろんできたのだと、検証報告書からは読み取れます。

だからなぜ登らなかったんだよ、なぜ校庭で40分もぼやぼやしてたんだよ……という疑問に、検証報告書はたしかに答えていません。……まあそもそも、現場にいた生存者が子供を含めて5名では「なぜ」に答えるのは無理だとは思うのですが。

傘を飛ばされそうになりながら小学校の建物を見上げていたら、ロープをくぐって建物の中に入っていく人がいました。遺族の方でしょう、立入禁止とはいえ、私が止める理由はありません。しばらくして出てこられると、献花台を掃除して、長靴をはきかえて、軽自動車で帰って行かれました。

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 Re: 「悪意のない間違い」
 2014/04/06 12:17
塩見真一
>最低でも「『悪意』とは『知っていた』という意味です」と書いておかないと、

ええと、本文を「知らずにした間違い」と書き直さずにこんなふうに用語を定義して済ませるのは最低、定義を押し付ける最低の文章なのですが(法律用語だからなどといって暗黙の定義を押し付けるよりはかなりマシですが)、しかしその最低の文章が実はしばしば見られます。最近私が見たひどい事例は「大川小学校事故検証報告書」の前置き。石巻市のWebサイトに8つのPDFファイルに分けて載せてあるうちの01.pdfの5ページめの下のほうに←の表があるんですね。
分析と評価(第4章及び第5章5.5 節)における文末表現
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
推定の確からしさ     |用いた表現
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ほぼ間違いない場合    |〜〜と推定される
可能性が高い場合     |〜〜と考えられる
可能性がある場合     |〜〜の可能性がある
可能性が否定できない場合 |〜〜の可能性が否定できない
明らかにできなかった場合 |〜〜を明らかにすることはできなかった

いやもう、なんでこうなるよ。
「疑わしきは取り上げる」という考えかたは適切だろうし、推定の確からしさを記載することも必要だけど、こんな言葉の置き換えをしなきゃいけない理由はまったくない。ほぼ間違いない場合には「ほぼ間違いない」、可能性が高い場合には「可能性が高い」と書けばいいじゃん。
この置き換えでは特有の事物や複雑な概念にラベル付けする効果もないし、文字数を減らす効果すらない。言葉いじりでしかありません。

てゆうかさ、「可能性がある場合|〜〜の可能性がある」てなことを書いた時点でアレおかしいなとなぜ思わんのですかねえ。
私はこれ見た時点で(職業病みたいなものだとは思いながらも)ああたいした中身はなさそうだなと、遺族が反発するのもそれなりに理由がありそうだなと、そう思ったのでした。

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 「悪意のない間違い」
 2014/04/04 09:55
塩見真一
論文捏造事件に関して、事件自体について私が言うべきことはないのですが、小笠原誠治という人が「理系は「悪意」の意味が分かっていない!」と仰っています(http://blogos.com/article/83594/)
要約すると、……ご本人は一般的な意味で「悪意はなかった」と言っているが、法律でいう「悪意」は「知っていた」という意味なので、意図して画像を差し替えたのならどういう意図であろうと研究所の規程に書かれている「悪意のない間違い」にはあたらない……ということです。

この話の範囲ではまずまず納得できるんですが、でもそれ、もうちょっと考えてくださいよ、その規程に「知らずにした間違い」と書いてあればよかったんじゃありませんか。
その研究所の研究者はバリバリの理系に決まってる、法律用語としての「悪意」の意味が分かっていないったってべつだん不思議でもなんでもありません。
たしかに、法律を知らなかったという言い分は法的に通用しない。「『悪意』が『知っていた』という意味だとは知らなかった」という言い分も通用しないはずで、一般的な意味で「悪意はなかった」とか言っても反論になりゃしない、そりゃそのとおりでしょう。

しかし、私がやってるドキュメントでは、言葉を読み手が知らない意味で使うことはできないんですよ。
一般ユーザーが読むドキュメントなら一般ユーザーが知っている言葉を常識的な意味で使う、プログラマが読むドキュメントならプログラマが知っている言葉を技術的な意味で使う。もし読み手が知っているかどうか怪しい言葉があれば、意味がはっきりするよう丁寧に書く、それがドキュメントでは当然です。最低でも「『悪意』とは『知っていた』という意味です」と書いておかないと、読み手が一般的な意味での悪意だと思ったのならドキュメントのほうが悪いことになる。

同じことが起こっても、法律の場合は読み手のほうが悪いことになるんだ。
それはそれなりの理由があってそうなっているとはわかっているつもりですが、ただやはり、「法律のような」文章を書く人には、言葉の意味は読み手によるのだということをよく考えてほしいと、あらためて思ったのでした。

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 Re: 『大家さんは思春期! (2)』
 2014/03/27 11:24
塩見真一
なんか変なこと言ったような気もしますが、深く考えないことにして、左は本扉裏のキャラクター紹介。

麗子さん(白井麗子)中学生時の部活はバレーボール部」
チエちゃん(里中チエ)アパートの大家さん 料理部(同好会?)部長」
前田さん(???)中学の時の部活はパソコン部」
マユ(植野真由)帰宅部 習い事一杯」
さくらちゃん(金本さくら)男子バレーボール部マネージャー」
ユキ(宮村雪)テニス部」
森ちゃん(森明日香)陸上部」

そうか部活縛りか……て、前田さんが持ってるの何? マウスっぽいけど底に大きな穴あいてるし? コンパクトフラッシュにしては大きすぎるし?

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 『大家さんは思春期! (2)』
 2014/03/26 11:28
塩見真一
水瀬るるう 芳文社 ISBN978-4-8322-5272-1 2014年3月21日 定価:[本体619円]+税

社会人になった前田さん、一人暮らしを始めることにして、安アパートを借りました。年季の入った木造2階建て、6畳一間、風呂なし、ぐうかわ大家さん付。

【ぐうかわ】ぐうの音も出ないほど可愛いさま。
……だそうです。←の表紙がその大家さん、里中チエちゃん中学1年生。見てのとおり容姿も十分かわいい上に、いい子なんですね。両親が早くに亡くなってお祖母ちゃんに育てられたので、まあ子供っぽくないとも言えるんですが、いい子なんですよ。朝はこんなふうにお味噌汁作ってくれるし、出かけてる間に掃除してくれるし布団を干して取り込んでおいてくれるし、帰って来る時間に合わせてカレー作って待っててくれたりする。こりゃまあ、ぐうの音も出ませんわな。
前田さんをはじめ、204号室の麗子さんやご近所のおばさんたち、商店街のおやじさんたち、銭湯に集まるじいちゃんたち、みんながチエちゃんにめろめろ……じゃない、ぐうの音も出ない様子が見ててほこほこしますね。

著者水瀬さんはタイトルをよく考えてなかったそうで、1巻のあとがきには「全然思春期してない」、この2巻では「少しは思春期してるんでしょうか」と少々不安なようですが、まあでも部活も始めて順調に中学生してるし、この調子なら4巻あたりでチエちゃんにも好きな娘ができたりするんじゃないでしょうか。

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 Re: 版元ホームページに載ってない新刊
 2014/03/25 17:11
みちる
数日前に全国紙の読書欄の下の広告に広告が出るという話を聞いていましたがなにぶん全国紙なんてとってないのでそれも確認することもなく…

ってか全国紙の広告だから全国に載るわけじゃないしねぇ

…と思っていたら
著者本人は20日発売と書いていたのですが…解説文を書いたという人のブログを見つけてそこでの発売日は30日
もう何が何やらわかりません(広告はとりあえず首都圏では出たっぽいです)

もう何がなんやらわかりません。


とりあえずまぁうちの近所の書店にゃ普通に流通してくるわけがないので さてどうしましょうね?

昨年のオンライン書店には「掲載は」あった方は在庫なんて何処にもなくて版元に記載がかなりあとまで無いというホント愉快な話だったのですが。


まっ何か私でないにしても悪口は書いたんだろうな うん

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 Re: 版元ホームページに載ってない新刊
 2014/03/25 08:45
塩見真一
出版はしたものの売るわけにいかなくなった、というケースがありますよね。たとえばパクリだったとか、他人の悪口が書かれていて問題になったとか。
まあそういうケースなのかどうかはわかりませんが。

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 版元ホームページに載ってない新刊
 2014/03/22 13:21
みちる
知人が本を出版しました。
地方の小さな出版社でなぜ?と思うのですが知人は大きく言うとその地方の人なのでまぁご縁が有ったのかも…

でまぁ地方の小さな出版社なので地方小扱いなんですよね。
なのでそこの地方ではどうか知りませんが他のところ、関東などで流通(するのかどうかは別として)するのは一ヶ月後、オンライン書店でもそれぐらいあとでしょう。

本人のブログでも出版社直でメールで注文してくれとなってますが。
まぁ確かにそれはできるのですが
発売日を過ぎてもその本に関するデータが版元ページにも無いんですよ。

発売と同時ぐらいに何冊かその出版社の新しい本?と一緒にフラッシュで表示されるようにはなってますが。
本のタイトルそのままGoogleに突っ込んでも著者ブログとか似たようなタイトルの他の人のブログとかとにかく版元は全く引っかからない。

これは新しい愉快な冗談なんですかねぇ?

実は昨年 この時はAmazonなどには掲載はされていたのですが専門書の出版社から出た知っている医師の本がやはり版元ページに掲載がなくて非常に萎えたことを覚えています。

あっちなみに知人が出版と書いてますが本当に知っている人ってだけの知人です。
読みたい気はするのですがなんか私の悪口書いてないだろうねと言う非常にネガティブな理由からです(苦笑)

まぁどうでもいいから版元は売りたい本はきちんとホームページにも掲載してください。
動いてないホームページならそういう会社だと解釈しますが、そこコラムとかはきちんと動いてるんですよ…笑うしかありません

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 Re: 『プレミアムアトラス 世界地図帳』
 2014/03/20 09:32
塩見真一
地図についてもう少し。
左はここ数年、私が山登りに使っている地図を拡大したものです。国土地理院の2.5万地形図の画像データを1枚170円で購入し、自作のツールで分版し地形図っぽく着色し、Photoshopで余計な文字や行政界記号を消しルートを描き込んで使っているのですが、まあ要するに見てのとおりラスターデータです。
ラスターではありますが、254dpiつまりドットひとつが0.01mm四方という大きさなので、プリントすると十分なめらかになる……まあ、明るいところでじっと見るとなんかガサガサした感じはありますね。……軽くぼかしをかけてみると……あー、ちょっといい感じになったかな。

ところで、見てわかる方ももしかしたらいるかと思いますが、これは大川小学校とその裏山です。
大川小学校事件は、検証委員会が3月はじめに報告書を出しましたが、遺族の一部がそれに納得せず損害賠償請求訴訟を起こすという、傍目に見てなんとも救いのない状況になってきています。
いや、部外者がこういうことを言うのは無神経、遺族に対して酷い物言いだろうとは思います。
けどなあ、3年経って訴訟かよと、今までお互い何やってたんだよと、そんなんで子供たちは浮かばれるかよと、そう言いたくなるんですよやっぱり。

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 Re: 『プレミアムアトラス 世界地図帳』
 2014/03/16 10:54
塩見真一
地図帳の中身についてひとつ。
左はしばらく前からキナ臭い雰囲気の地域……まだ当分収まりそうにないのですが、そのこととは関係なくて、山が妙にドットドットしているのはわかりますかね。海もそう、水色の境界線が不思議にジャギジャギしています。
他の図を見ても、わずかな例外を除いて、滑らかな等高線・等深線が描かれている図はありません。つまりどうやら、平凡社地図出版が持っている標高・海深はラスターデータらしい。というか多分、メッシュの標高データを適当にサンプリングして使っているのでしょう。

うーむ。
これに気が付いたときはうええ手抜きしやがるなーと私は思いました。しかし落ち着いて考えると、いちおうそこそこの精度で地形を表すことはできているわけで、等高線と比べてダメだとは言えません。ドットがでかいから気になるだけで、もっと細かくサンプリングすれば等高線と変わらなくなる。てゆうかそもそも等高線がベストだとも言い切れない。
一方、制作作業の面から考えてみれば、等高線みたいな曲線データを扱うよりきっと楽に違いないです。もっとも、海岸線・国境・道路鉄道はもともと曲線データみたいだから、等高線だけラスターデータでもそれほど楽ではないかもしれない。

いずれにしても、これ見ていたらその昔、私が地形の勉強をするはずだったころに、メッシュの標高データを補間して等高線を生成するプログラムを考えたことを思い出したんですよ。ラスターデータの取り扱いさえまだまだ不自由だった時代で、曲線を表現する方法も知らなかったし、すぐ放り出しましたけど。
もし私があのころもう少し素直に勉強していれば、そのプログラムを作って卒論にしたかもしれないし、デジタルで地図を作る仕事に就いていた可能性も、かなりあったんだよな。少なくとも、オーバードクターになって12歳の従妹を引き取る可能性よりは。

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 『プレミアムアトラス 世界地図帳』
 2014/03/07 11:31
塩見真一
平凡社 ISBN978-4-582-41712-8 2008年11月14日−2012年4月1日7刷 定価:本体1,500円(税別)
タイトルのとおり世界地図帳。地図帳というのは、2次元に近い3次元である地表面に関して重なり合う自然情報と人文情報を、合理的かつおおむね客観的に表現・伝達している高度な実例であり、技術ドキュメンテーションを主たる業務とする当社にとっては示唆に富む参考資料である……という理屈で、世界地図帳・日本地図帳・東京23区地図帳を数年ごとに買い替えることにしています。
これは一昨年の暮れに購入したもので、そうですねえ、高校生向けより一回り大きい・詳しい、くらいでしょうね。A4判で176ページ。前付として「地球が生み出す壮大な自然」「躍動する地球」「変わりゆく自然」「止まらない人口爆発」。索引図や凡例をはさんで、まず「アジア」の部。国ごとに色分けされたアジア全図に続いて、「日本周辺」「朝鮮半島」「中国」「中国東北部」「中国南東部」「中国西部」「東南アジア西部」「東南アジア東部」「西アジア東部」「インド」「西アジア西部」「中東」「ロシア西部,中央アジア」「ロシア,ウクライナ」「ロシア東部」と15図。以下は端折って「ヨーロッパ」の部、「アフリカ」の部、「北アメリカ」の部、「南アメリカ」の部、「オセアニア」の部。続いて「都市図」、ソウル、北京、上海、香港、シンガポール……と37都市(東京が無いんですが、それはまあいいんですかね)。さらに「世界の国々」として、国旗・首都・面積・人口・通貨といった各国の基本情報。それから「主要国の行政区分」として、中国、インド、ロシア、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、アメリカ、オーストラリア、各国内の省とか州とか県とか。あとは索引とか、IOCに加盟している11地域とか、1990年以降の独立国一覧とか。

少しずつながら世界は変わっていくわけで、新しい地図帳を眺めていると何かと驚くことがあるわけです。そうだなあ、国の名前がいつの間にか変わっていたりするのはまあよくあることとして、アラル海が消失の危機にあると知ったのが驚きでした。この表紙にはまだはっきり、カスピ海の脇に丸い姿が映っていますけど。

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 「災害救助法」
 2014/02/24 10:19
塩見真一
大雪関連のニュースで災害救助法という法律があることを知ったので、ちょっと調べてみました。要するに都道府県知事が災害救助を行う場合のあれこれを定めた法律ですが、話のネタにしてもよさそうなことがひとつ。
災害救助法
(昭和二十二年十月十八日法律第百十八号)最終改正:平成二五年六月二一日法律第五四号
(中略)
第四条  救助の種類は、次のとおりとする。
一  避難所及び応急仮設住宅の供与
二  炊き出しその他による食品の給与及び飲料水の供給
三  被服、寝具その他生活必需品の給与又は貸与
四  医療及び助産
五  被災者の救出
六  被災した住宅の応急修理
七  生業に必要な資金、器具又は資料の給与又は貸与
八  学用品の給与
九  埋葬
十  前各号に規定するもののほか、政令で定めるもの

法律文ですから、技術文の観点で評価してもしょうがない面はあるでしょうが、それにしてもこの各項目はもうちょっとなんとかしたほうがいいんじゃないですかね。
避難所と仮設住宅をまとめるのはなにか微妙。「炊き出しその他による」とここだけ方法に言及するのも妙だし、食品・飲料水と被服・寝具・その他生活必需品をあえて分けることもない、少なくとも避難所と仮設住宅をまとめるならこれもまとめていいと思う。
というか「五 被災者の救出」って、それ最優先じゃん、なんで5番目なの、まず何よりそれを最初に書くべきじゃないの。

……あーそうかわかった、避難所と仮設住宅をまとめるのが微妙なのは、時間軸がずれているからですね。避難所はその時すぐに必要で一月もすれば要らなくなる、仮設住宅はそのあと長期にわたって必要になる。
「時間軸に沿って整理する」のは技術文の定石ですし、災害救助にとっても時間はおそらく最重要のファクターです。私なら次のように書きますね。
一  被災者の救出
二  避難所の開設
三  食事または食料品、飲料水、被服・寝具その他生活必需品の供給
四  医療および助産
五  被災した住宅の応急修理、または応急仮設住宅の供給
六  当座の生業または学業に必要な資金・用具などの供給
七  死者の埋葬
八  前各号のほか、政令で定める行為


写真は22日、甲府駅北口で。

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 Re: 『バイオマス活用ハンドブック』
 2014/02/20 11:02
塩見真一
この本を読んでいてひとつ気が付いた・思い出したこと。

生物由来物質のほとんどは有機物だけれど、有機物だとは限らないのですね。水産加工残さの中に、カキやホタテの貝殻を漁礁資材として利用する事例が載っているのですが、貝殻、それから骨や歯は生物由来ではあっても間違いなく無機物です。

日本有機資源協会と言いながら無機物も扱うのだなあと、なんか可笑しく思ったところで思い出したのがこれ、蛇足せんたろう『ヒメとトノ (1)』p10です。
この2コマの前に……

「ドーナツを好きになるなんて私はダメな女ね」
「どゆこと」

「だって高カロリーにも程がある食べ物よ。間違いなく太るわ…でも止められないの」

……というやりとりがあって3コマめの彼の妄想につながっているわけですが、ドーナツに限らず食べ物はほとんど有機物ですから、4コマめで彼女が「無機物に嫉妬するのはどうかと思うわ」と言っているのは間違い、「無生物に嫉妬するのは〜〜」と言うほうが正しいです。

とはいうものの、ここのセリフが「無生物に嫉妬するのは〜〜」だったらどうかと考えると、それはそれでまたおかしい。
「有機物」「無機物」って、化学的な本来の意味とは違う、微妙にずれた意味で使われている、……ということなんでしょうねえ。

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 『バイオマス活用ハンドブック』
 2014/02/14 10:08
塩見真一
一般社団法人日本有機資源協会 環境新聞社 ISBN978-4-86018-262-5 2013年4月15日 定価:[本体2,500円]+税

「バイオマス」、つまり生物由来の物質を資源として利用しようという話。企業や自治体がそういう事業を始めるにあたって把握検討すべきこと、という視点でまとめてあります。

見出しを抜き書きすると、まず第1編「バイオマス利用の概論」として、「バイオマス利用推進の基本」「国のバイオマス施策の展開」「バイオマス施策の新たな展開」「バイオマス利用システムの基本」と4章。
続いて第2編「バイオマスの賦存量・利用可能量の把握」として、「バイオマス賦存量の把握」「バイオマス利用可能量の把握」「バイオマスの性状の把握」「バイオマスの賦存量・利用可能量の把握における留意点」「バイオマス別の賦存量・利用可能量の把握例」と5章。
第3編「バイオマスの活用」として、「堆肥(コンポスト)化」「飼料化」「炭化」「マテリアル利用(バイオマスプラスチック等)」「木質固形燃料」「木質ガス」「メタンガス化」「液体燃料1(バイオエタノール)」「液体燃料2(バイオディーゼル燃料)」と9章。

第2編の第5章「バイオマス別の賦存量・利用可能量の把握例」はページ数も全体の4割ほどあるので、もうちょっと細かく拾ってみると、家畜排泄物(牛、豚、鶏、その他)、きのこ栽培残さ、食品廃棄物(農産加工残さ、水産加工残さ、酒造残さ、加工食品廃棄物、厨芥類、廃食用油)、廃棄紙(古紙、雑紙)、製紙工場廃棄物(スラッジ、黒液)、木質廃棄物(製材工場残材、原木市場廃棄物、建築廃材、廃パレット、剪定枝、刈り草、落ち葉、流木)、廃水処理汚泥、農業系未利用バイオマス(稲わら、麦わら、もみ殻、ふすま、トラッシュ)、農作物ほ場残さ、農作物出荷規格外品、切り捨て間伐材・林地残材(切り捨て間伐材、林地残材、被害木、竹)、その他(ヨシ)、資源作物、……と、全国各地で利用可能なバイオマス資源を分類し、それぞれ一般的な発生状況・利用状況、利用事業の事例、関連の統計や文献などが示してあります。

うーむ、中身はそれなりに面白いんですが、つくりがどうもよろしくない。上の抜き書きからでも、分類・構成・見出しの言葉づかいにいまいち感が漂いますよね。第2編の第5章については、どうやらテンプレートを作ってそこにバイオマス別の情報をはめ込んだみたいで、そういうやりかた自体は良いというか当然なのだけれど、結果として形式だけ整っていて中身のひどく薄い箇所ができてしまっている。お役所仕事というか、社団法人仕事というか、なんともそんな感じがしますです。

#それにしても2週続けて大雪とは

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 Re: 『樹皮ハンディ図鑑』
 2014/01/31 11:52
塩見真一

←は「個々のページを見るとかなりに上手い」例として、「とても針葉樹には見えない丸い葉をしたナギ」の載っているページであります。まあ半ページなんで典型的なレイアウトではないのですが、1ページの場合は写真が増えるだけで、並べてある要素は同じです。

うーむ、いやさっきからこれをかなり眺めてるんですが、どこが上手いか説明するのは、やれやれ難しいですねえ。

とりあえずアイコンの説明をすると、赤いのが【花】「花びらもガクもないタイプ」アイコンで、「黄、緑 5〜6月」と補足があります。茶色のが【実】「球形または楕円形で熟しても裂けないタイプ」アイコン、脇に「褐色 11月」と補足。緑のは【葉】「対生:枝の左右対称に付くタイプ」アイコンで「対生」と補足。木の形をしているのは【樹形】「単幹:主幹が明らかな1本立ちのタイプ」アイコンで、【高】「10〜20m」と補足があります。
この、アイコンと補足、ビジュアルで伝える情報と文字で伝える情報の分担、さらに完全には分けず一部は重複して伝えるというあたりがひとつ上手いところ、でしょうね。

いや、花のアイコンの脇にわざわざ「花」と文字を付けるのは情報の重複・紙面の無駄だと、私も昔はそう思ったことがありました。けどそう思ってアイコンだけ表示すると読者から、「このアイコンは何ですか」という、なんともつまらない反応が返ってきたりするんですね。私にとってつまらないだけでなく、その人にしたってそんな疑問を持たずに済んだらもうちょっとましな反応を返せただろうなと、そう思って、そのあとこういったアイコンには文字を付けるようにしたのでした。

まあな、脇に文字を付けるよりアイコンの中に文字を含めてデザインするほうがいいでしょうけど。

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 『樹皮ハンディ図鑑』
 2014/01/29 11:47
塩見真一
梅本浩史 永岡書店 ISBN978-4-522-42665-4 2013年6月10日 定価[本体1200円]+税

タイトルのとおり、樹皮の特徴で樹木を見分けようという図鑑です。いつだったか宮崎へ照葉樹林を見る面接授業で行って、葉で見分ける図鑑を買ったけれど森の中で大きな木は幹しか見えないのであまり役に立たなかった、と言いました。そういう場面で役に立つ、立ちそうな、立つかもしれない、立ってよさそうな、まあそういう図鑑であります。

まず前置きとして「樹皮の見方・楽しみ方」「樹皮の特徴で探す索引」、それから……
   第1章「庭・公園で見られる常緑樹」
   第2章「庭・公園で見られる落葉樹」
   第3章「山野・海岸で見られる樹木」
   第4章「針葉樹、タケ類、その他の樹木」
……という構成。取り上げられている樹木はクスノキ、タブノキ、ホソバタブ、ニッケイ、テンダイウヤク、ゲッケイジュ、シキミ、サネカズラ、オガタマノキ、以下省略で317種。
原則として1種1ページで、若木・成木・老木の樹皮表面の写真、花・葉・芽・実などの写真、あと全景の写真、簡単な解説と豆知識。花・実・葉・樹形の特徴をアイコンにして示してあったり、個々のページを見るとかなりに上手い、いい感じにまとまっていますね。難点は写真のスケール感がないこと、つまり抱えるような巨木も指より細いヤマブキやアジサイも同じ大きさの写真になっているのでいまいち実感がわかないことかもしれません。

あと、区分と順序がどうもいまいちです。
まず章の区分についていうと、庭・公園で見られる樹木と山野・海岸で見られる樹木がはっきり分かれるわけではない。夏場に常緑樹か落葉樹か見分けるのは難しい(慣れればそれほど難しいわけでもありませんが)。とても針葉樹には見えない丸い葉をしたナギやイヌマキが4章に入れてあって、そのことの説明もない。
各章内の順序もはっきりしないんですよね。生物学的な分類上の「科」でまとめてあるみたいではあるけど、クスノキ科・マツブサ科・モクレン科……という順序がよく知られているとも思えません。

というか、「樹皮の特徴で探す索引」を作ってあるんだからその区分・その順序でいいのに。
「なめらかなタイプ」「網目模様になるタイプ」「縦に割れ目や筋が入るタイプ」「ひび割れができるタイプ」「皮目が目立つトゲやイボがあるタイプ」「はがれてまだら模様になるタイプ」「短冊やリボン状にはがれるタイプ」「その他」。いやまったく、これだけ立派な分類を用意して、なぜ使わなかったんですかねえ。

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 Re: 『コクピットイズム No.12』
 2014/01/20 10:12
塩見真一
さて、気になっていた事故というのは、2011年9月6日、全日空140便(B737-700)が飛行中に姿勢を崩して急降下した、一瞬背面飛行状態になった、という事故です。幸いに客室乗務員が軽傷を負っただけで済みましたが、下手をすればそのまま墜落していたわけで、重大インシデントとして調査が行われました。かなり後になって調査報告が出て、副操縦士の操作ミスだった、機長がトイレに立ち操縦室に戻ってきたので「ドアロックを開けるスイッチを操作したつもりが間違って方向舵の調整スイッチを操作してしまった」のが原因だった、ということでした。
や、方向舵の調整スイッチを間違って操作したら飛行姿勢が崩れることは理解できますが、ドアロックスイッチとそれを間違えるというのは私にはどうも理解できませんでした。配置や形状が似ていて取り違えたということだろうか、しかしドアロックはオンオフ操作だろうし方向舵の調整は左右のアナログ操作だろうし、操作方法がぜんぜん違うはず。いずれにせよスイッチを取り違えるのはユーザインタフェースがまずいとも言えるのではないだろうか。

まあそんなわけで、737-700と787ならだいたい似ているはずと思いつつ、それらしいスイッチを探して見ていたのですが、046ページ、左の写真に写っていました。わかりますかね、アフト・アイルスタンドというそうですが、機長席と副操縦士席の間にあって後方に伸びているパネルです。写真の手前右側に赤いスイッチがありますが、その左側の白くて丸いダイヤルが「ラダートリム」、さらに左手前、黒い受話器のわきにある白いスイッチが「フライトデッキ・ドアアクセス・スイッチ」だそうです。
次のページにこのパネルを正面からトレスした図があり、それを見るとラダートリムは予想どおり左右にひねるダイヤル、ドアアクセススイッチは単純なオンオフではなく、回して「UNLKD」「AUTO」「DENY」の3つを切り替えるロータリースイッチになっているようです。
つまりどちらのスイッチもひねって操作するもので、位置も近いと言えば近い。副操縦士席は右側ですから左手を後ろに伸ばしてくいっとひねるわけで、かなり操作しにくいだろうし、間違ってもしかたない、かもしれません。

同様の事故が頻発しているわけではないし、こういうつくりになった理由もそれなりにあるはずとは思いますが、でもやはり改善の余地はあるんじゃないかと。

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 『コクピットイズム No.12』
 2014/01/16 09:49
塩見真一
− イカロス出版 ISBN978-4-86320-597-0 2012年7月30日 定価:[本体1,714円]+税

これはまたなんとも濃ゆい、趣味性の強いものを買ってきてしまいました。「ヒコーキ操縦主義マガジン」ということで、航空機の操縦席まわり、操縦桿やら計器類やら各種のスイッチやらシートやらドリンクホルダーやらを徹底的に舐め回すムックです。特集として取り上げられているボーイング787のほか、F-35、航空自衛隊のF-2, F-15, F-4, F-1, F104, F-86、さらにB737NGのコクピットを精密に再現したシミュレータ(訓練用ではなくゲームの延長……といっても一式千数百万円)で成田34L→羽田34L間を飛んでみるという記事や、アメリカのエアスクールで軍用ジェット練習機を操縦してみるという記事もあります。
ううむまあこういう世界もあるよなとは思うけど。

実のところそういう世界を覗きたかったわけではなく、サンフランシスコ・アシアナ機事故よりももっと気になっていた航空事故がありまして、それについて何かわかるかと思って買ってきたのですが、その件はまた追って。

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