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2012年猛夏の掲示板

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 Re: 「森林の現状と管理」
 2012/07/13 23:21
塩見真一
東京の街路樹の根といえば、このあいだ6月20日に中央区の某所で見かけたのがこれ。たしかこの前日にけっこうな暴風が吹いたので、街路樹が倒れ、邪魔なので切ったのだと思いますが、しかしねえ、この根を見ると、こりゃ倒れるよなと思いますよね。

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 「森林の現状と管理」
 2012/07/11 09:51
塩見真一
……という面接授業を、青森へ行った翌週末に宇都宮へ行って受けてきたのでそのまとめ。

中身はまあ題目のとおりなんですが、宇都宮大学農学部森林科学科の松英先生が講師です。また木へんの名前だと思った私でしたが、ご専門は「森林計測」、特に衛星・航空写真やレーダー測定によって広い範囲をまとめて計測することを研究されているそうです。
8時間分の表題を拾ってみると、まず「森林と人間の関わり」「森林資源について」「森林の育成と利用」「森林のモニタリング」ここで日付が変わって「森林計画」「森林計画制度」「森林評価」「持続的な森林の利活用」でおしまい。

冒頭、林学は日本では農学部の一学科だけれども海外では林学部や林学大学もあると、三重でも聞いた話がまた出てきたのですが、その理由がわかったのがまず収穫でしたかね。
つまり、農学と林学とではタイムスケールがぜんぜん違うからです。農業はだいたい1年サイクルで、つまり何か実験をしてみるにしても1年なり数年なりである程度の成果が得られる。しかし林業は数十年から数百年サイクル、一人の研究者が一生データを取り続けてもまだ結論を出せないのが普通。研究の進めかたがぜんぜん違うから、同じ学部でやっていくのはけっこう大変なんですよというお話でした。
まあ、研究者が大変かどうかはさておき、つまり林学の分野では人類の知識がまだまだ少なく不確かだと、いうことですね。

写真は宇都宮大学構内の、ええと、カツラの木。この根がどうして地上に表れているのかわかりませんが、これだけ根を張るスペースがあるというのは東京の街路樹なんかと比べたらなんともうらやましいことですよ。

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 『とりあえず地球が滅びる前に』
 2012/07/09 10:36
塩見真一
ねむようこ 小学館 ISBN978-4-09-134472-4 2012年6月13日 定価:[本体400円]+税

人類が絶滅する話をしてしまったので、こっちは地球が滅びる話。滅びる理由は温暖化のためではなくて、ええとつまり、神々が世界の運命を決めようとしている席で、ある神がちょっと失敗したためです。またおまえかーと言うわけで救済策、駄々草高校女子バスケ部が来年県大会で優勝すれば地球滅亡はなしということになり、その失敗した神、名前は神谷というイケメンが地上に降りてきて駄々草町へやってくるんですが、まあいきなりそんなこと言われたって普通の女子高生は信じませんやね。それより寅子に彼氏ができたというので大騒ぎです。
まあ途中はすっとばすことにして、練習試合に負けてイギリスが消滅し、神谷の言うことがほんとうらしいとわかった寅子たち、たかがバスケで地球を救えるなら安いものだと救世主を目指して猛練習を始めたのでしたが、むう、頼りないなあ。もともと駄々高女バスは毎年2回戦で敗退してるし、部員だって10人いないくらいだし、寅子にしても3Pシュートが必ず入ることを除けばはっきり言って下手だし、その彼氏がまた要するに変った人でいろいろたいへんだし。

そんなある日、寅子が神谷に尋ねます。
「ねえ、さっきの、地球が滅びてもまた作り直すって……やり直しがきくのになんでそんな必死に地球を救おうとするの?」
「やり直しがきくと言っても、毎回同じ地球ができるワケじゃないんです。何億年経っても何も生まれず、ずーっとドロドロしたものをかき回している時だってあるんです。今回の地球は上出来なんです。簡単に手放したくない。なんてったって……」
神谷は微笑むのでした。
「女の子が可愛い」

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 Re: 「未来のエネルギーシステムと地域」
 2012/07/06 10:04
塩見真一
授業の最後に取り上げられた、エネルギーの今後と地球温暖化について。

まとめとして一言で言うと、もうかなりにまずい状況になっています。
一人当たりのエネルギー消費量を現在の世界平均なみにキープし、CO2の排出量を自然吸収量と等しくなるよう2100年までにだんだんと減らしていくという、どうにか実現できそうなシナリオを考えてみても、人口が増える分をまかなうため再生可能エネルギーと原子力発電をどちらも現在の20倍に拡大する必要がある。しかもその間排出量は自然吸収量を上回ったままだからCO2濃度は上がり続け、過去100年のデータを外挿すると、2100年の時点で平均気温は2.2度上昇することになる。

や、そういうグラフを見せられて私は、これはダメだなと思うわけです。どうにか実現できそうなシナリオと言っても、ほんとに実現できるかどうか危うい点がいくつもある。まずとにかく原子力発電を20倍に拡大するのが3.11フクシマ以降の世界で実現可能とは思われない。また、南條先生はなぜかCOP15までしか、先進国と途上国の対立でCO2排出規制が進まないというところまでしか話されませんでしたが、昨年秋のCOP17では規制を2020年まで棚上げすることが決まっている。規制を作ることは決まったんだから半歩前進だと言われてはいますが、グラフを見れば半歩を評価する気にはなれません。

しかしねえ、このグラフを先生が高校生に見せたら「人類は絶滅しますね」と言ったんだそうですが、そう聞くと私としてはなんとも言い難い気分に襲われます。
近い将来に人類が絶滅する、私はまあしょうがねえな6500万年前に恐竜が絶滅したのと同じこと、そういう地球史なんだよなと受け止めるのですが、しかし高校生にそう言われるとなんとも情けない。大丈夫、こういう技術があるからそんなことにはならないよと、言ってやりたいじゃありませんか。

写真は、また授業とぜんぜん関係ないんだけど、青森市内の某コンビニで見つけたもの。こういうポスターやポップがこの3倍くらい、ずらっと並べて貼ってありました。

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 「未来のエネルギーシステムと地域」
 2012/07/04 09:24
塩見真一
……という面接授業をこのあいだ青森へ行って受けてきたのでそのまとめ。「原子炉と放射性物質」の最後の1回を聞かずに三沢行の飛行機に乗ったというのはこのためでした。……違う、前日に青森へ行ってどこか山登っておこうという予定を立てたら授業とかぶってしまったのでした。さらに言うと、もう10分早く家を出れば、渋谷学習センターに顔だけ出してかくかくしかじかで欠席しますと言ってくる時間があったのですが。

中身は表題のとおりですが、エネルギー問題と再生可能エネルギーを地域の視点から見てみるというものです。地域というのは農村・漁村というか、都会ではないという意味で、もっと言えば青森県周辺という意味。青森という立地に即してエネルギーを考えようという趣旨で作られた、弘前大学北日本エネルギー研究所の南條先生が講師です。
まず「エネルギーの歴史」「エネルギーとは」「エネルギーを作る」「エネルギーを使う」、ここで日付が変わって「東北地方のエネルギー事情」「日本のエネルギー事情」「再生可能エネルギー」「エネルギーと人類の未来」。

いま人類はエネルギーについて大きな転換期のただなかにいるわけですが、一方で農山漁村も大きな問題を抱えています。一言でいえば「限界集落」ですが、グラフを描いてみるとこれが「限界村」「限界県」へ、さらに「限界国」へと広がっていきかねない状況だそうですね。
そこで再生可能エネルギーというものを考えてみると本質的に分散資源であって、化石燃料や原発の代わりはできない一方で、「村興し」「町興し」にはちょうどいいんですね。そこで風力発電も潮流発電も最初から小規模で考える、作った電力は都会に売るのではなく地域で農業・漁業・工業のために使う、そしてできた製品を都会に売ると、そういう地域モデルが描ける、という話でした。

写真は授業と全然関係ないんですが、浅虫温泉の駅に貼ってあったポスター。「青森が好き。」「鉄道が好き。」の隣に「二次元が好き。」……はやっぱりまずいよなと思ったりしました。

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 この掲示板について
 2012/07/02 09:17
塩見真一
この掲示板は、2012年7月・8月、きっとまためちゃくちゃ暑いに違いない夏用のメイン掲示板です。
暑いからといってすることが変わるわけではないんですが、……いややっぱりちょっと変わってきてますよね。

大飯原発の再稼働は……実力で阻止しようとしている人たちもいるようですが……やむを得ないと私は思います。しかし支持する気になれないのは、「やむを得ない」という真剣な判断・リスクを敢えて負うのだという覚悟が、電力会社にも政府にも見られないからです。
社長・会長・大臣がこぞっておおい町に転居するくらいのことは、したっていいと思うのですがねえ。

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