腐れコピー 2006/02/19 14:24 | 塩見真一 |
まあ私としてはもうひとつ…… ……というコピーがとてもとても厭なんだがね。 某新聞社がダメになってるのかどうか、パートさんに印象を聞いてみたら「以前はもっとどっしり構えていた、ような気がしますねえ」ということでした。 そうだ、受験といえば、時節がら『ドラゴン桜』がやたらに目立つところに置かれているんだけど、あれも厭でしょうがないんだよなあ。 「東大」について私になんか言う資格があるのやらないのやらわからんけども、それは別にして、あの絵の下手さかげんはもぉ殺人的、公序良俗に反すると言ってもいいと思うぞ。 | |
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情けない休日 2006/02/19 14:21 | 塩見真一 |
今日は休日出勤してるのですが、うう、情けないなあ、某社向けのシステム制作がはかどっていないのだ。 月ごとに目標と実績を集計して表示印刷するという、それだけの処理なのに、水曜日に先方へ行って作業して半分しか進まず、実に不本意だったので木曜日には知り合いに設計を見直してもらって、土曜日は最初からやりなおし、1日続きを進めたらまた行き詰まり。そいでもって今日はもういっぺん最初に戻ってやりなおし。いちおう今度は先が見えているから午後いっぱいで片付けられるとは思うけど、しかしなぜこんなに難航するのかな。 やっかいな条件がいくつかあることはあるけど、ひとつは要するに設計ミスだし、結局のところプログラマとしての私はこのへんが限界だということかなあ。やれやれ。 | |
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Re: 『アニメーターズ・サバイバルキット』 2006/02/18 10:36 | 塩見真一 |
あー、言われてみればたしかに、仕事の厳しさでもなく、自分の厳しさでもなく、強いて言うなら社会の厳しさ、でしたね。ふーむ、なるほどなー。
私はというと独立してからしばらくは主にジーパンにネクタイを締めるという格好でしたが、最近はだいたいノーネクタイです。手持ちのネクタイがへたってきて、しかし私が気に入るようなのは流行りではないらしく、新しいのも買えないので。 だから自分で作ろう、としばらく前から思っていて、とりあえず手持ちのを1本バラしてみたところ。
「自分で手作りしたものであれば服装は自由。クリエイティブな職場なんだから。」 ……てなことを言う経営者は、一人ぐらいいてもいいと思うが。
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Re: 『アニメーターズ・サバイバルキット』 2006/02/16 00:48 | 麗明舎 |
>クリエイティブな仕事なんだから服装を自由にしてほしい」
えー、基本的にふだんはノーネクタイで仕事をしているあたくしですが……。理由がバカだよね……。
まあ、この際だから社長のリアクションも聞いてみたい気がしますが。
社会の厳しさっちゅーもんを教えてやったんでしょうか(いみふめ | |
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Re: 『開発の現場 vol.003』 2006/02/16 00:45 | 麗明舎 |
>そういえば某新聞社が……
この腐れコピー、あちこちで話題になってますね。
まあ、このへんのヌルさが、今のあの社のダメっぷりを如実に物語っているのではないか、なと。 | |
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Re: 『開発の現場 vol.003』 2006/02/14 10:10 | 塩見真一 |
それはそれとして、論点。
この本で「文章の書きかたを指南する」記事の文例が、技術文ではなくてビジネスレターなのはなぜか。どうして、SEに仕様書ではなくお詫び状の書きかたを教えるのか。
(a) 執筆者に技術文の書きかたを指南するだけの知識経験能力蓄積がなかったから(ビジネスレターならそこらの参考資料からひっぱってくることができるから)。 (b) 技術文の書きかたについては他の記事で取り上げているから。 (c) 技術文は酷い文章でもOKだが、ビジネスレターは酷い文章ではダメだから。 (d) SEの仕事では技術文書よりビジネスレターを書くことのほうが重要だから。 (e) そのほか、私が知らない開発現場の事情があるから。
記事の中で述べられているビジネスレターを取り上げる理由というのがどうも不自然なところからすると(a)ではなかろうかと思われるのだけど、……と言ってもそれを非難したり軽蔑したりするつもりはあんまりなくて、結局のところそれも、日本の文化の中で技術文・実用文が軽んじられてきたので教えられる人もいない、ということだろうと思うわけですが。
……結論出てるな、論点じゃねえや(苦笑)。
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Re: 『アニメーターズ・サバイバルキット』 2006/02/14 10:00 | 塩見真一 |
>。……具体例を挙げると余計なことを思い出してしまうので以下省略。
とはいえ思い出してしまったので、しょうがない、吐き出してしまおう。
昔、入社2年目のガキどもが、「クリエイティブな仕事なんだから服装を自由にしてほしい」と言い出したことがありました。 それはたしかに、全員いつもネクタイ締めてスーツ着ている編集部というのはごく珍しいでしょうが、しかしだな、「ネクタイ締めたら消えてしまう程度のクリエイティビティかよ、そんなもん、あったって何の役にも立たねえよ」と私は思いました。
いや、ほんとにがっくりしたのはその後しばらくして、そのガキどもに対して社長がなんと言ったかなんだけども、まあそれは吐き出してはまずいだろうな、どこかに穴でも掘って埋めてしまおう。
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Re: 『開発の現場 vol.003』 2006/02/13 13:19 | 塩見真一 |
そういえば某新聞社が…… 言葉は感情的で、残酷で、ときに無力だ。 それでも私たちは信じている、言葉のチカラを。 ……てなことを言ってますがね、あのなー、言葉が感情的で残酷であること、それこそがジャーナリストの武器じゃないか、「それでも」っていったい何言ってやがるだよ……という気がしますですね。 まあ、そうはっきり思うのは私が技術文で……言葉の感情的で残酷な力を使いようがない分野で仕事しているから、ではあるけども、しかし客観的に見てもいまいちなコピーだと思いますね。 台風を言葉で防ぐことはできない。 事故を言葉で防ぐことはできない。 傷ついて血を流している人を言葉で助けることはできない。 それでも私たちは信じている、言葉のチカラを。 「それでも」を活かすんだったらこういう物言いをしなきゃダメでしょが。 | |
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Re: 『開発の現場 vol.003』 2006/02/13 12:54 | 塩見真一 |
開き直ることでまあまあ無難にまとまりはしたものの、あまり面白い文章にはならなかった気がします。
私がやっているドキュメンテーションが通常のソフトウェア開発には存在しない作業だという、そんなことよりもっと大きなやりにくい原因は、「文章が酷いことはたいして問題にされない」ということなんだよな。技術文に限らず実用文は50点、いや30点でもOKにされてしまう。 まあ、30点でも通用するあたりが言葉の生命力だとも言えるのだけど。
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Re: 『アニメーターズ・サバイバルキット』 2006/02/13 11:58 | 塩見真一 |
「クリエイティブな仕事」というと、服装や勤務時間の縛りがゆるいとか、音楽を聴いたり雑誌を読んだりマスコットを飾ったり無駄話をしたり、半分遊びのようなことをしながらできるとか、まあ世間一般的にはそういった特徴のある仕事だと考えられているフシがあって、それは間違っている、よく言うところの「はきちがえ」だと私は思うわけです。……具体例を挙げると余計なことを思い出してしまうので以下省略。 この本で「レッスン1」として (ただし話題としては4つめに)出てくるのがそこの話。 スイッチオフ! ヘッドフォンを外そう! ラジオを切ろう! CDを止めよう! テープも消そう! そしてドアを閉めよう。 アニメーターの仕事はまず最初に「集中すること」だ、というレッスンです。 ま、私も音楽かけていることはあるし、机の周りにはポスターやら写真やら人が呆れるくらい貼ってあるけどね。 「クリエイティブな仕事」のほんとうの特徴はなにか。 大事なことなので、ちっと叩かれるの希望。 | |
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Re: 製造技術な日 2006/02/11 22:16 | 塩見真一 |
A「シリコンに砒素を混ぜるとn型半導体になります。」 B「カレー粉に砒素を混ぜると死刑になります。」
このふたつの文は、文法的には同じ構造をしている(と思う)んだが、意味の構造はぜんぜん違う。Aの文ではn型半導体になるのはシリコンだけれど、Bの文ではカレー粉が死刑になるわけではなく、どこからともなく人が出てきて死刑になる。
なぜだろう。 こんなふうに、全然意味の違うことが同じ形になるのも不思議だけど、このどちらの文もべつだん考え込むこともなく理解できてしまうというのも不思議だ。
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Re: 製造技術な日 2006/02/11 21:56 | 塩見真一 |
埼玉へはいっぺん(2日間)行きましたが、天井が低くて窓が小さくて、どうも陰気な感じがしました。電車一本で行けるし駅に近くて便利なのは間違いないけど、正直なところあんまり行きたくないです。 ……しかし、もういっぺん行くべきではあるんだな。傘を忘れてきたのだ(笑)。
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豆炭とパソコン〜今のところこの本なあに 2006/02/10 23:20 | みちる |
もう五年近く前 ○○歳からのパソコンみたいな本がはやった時期がある この本はその中でも最高齢80代からのパソコン入門がテーマである。
と言っても 糸井重里のほぼ日の企画ものこの本を読んで80歳の人がパソコンをできるようになるもんじゃ有りません(発奮すると言う意味ではありかも)
なんで今のところこの本なあになのかというとまだ半分しか読んでいないからと…
いま出版したら このタイトル間違いなくネット自殺の本ですよね | |
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Re: 製造技術な日 2006/02/09 22:47 | みちる |
埼玉学習センターと比べると神奈川学習センターは大学っぽいですね (って大学の中にあるから…) 私の使った教室は狭くも広くもなく快適でした
面接授業を選択しなかったのですが後から選択できるようなので埼玉に行くか神奈川に行くか(電車の駅から近いところがいいんです)決めようと思ってます | |
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『開発の現場 vol.003』 2006/02/09 21:19 | 塩見真一 |
− 翔泳社 ISBN4-7981-0974-6 2006/01/13 定価1580円(税別)
レビューで取り上げるかどうかは別にして、特集テーマが「ドキュメンテーション大全」というのでとりあえず買ってきました。
だーっとひととおり読んでみてわかったこと。 私がやっているドキュメントの仕事と、世間一般のソフトウェア開発の現場でのドキュメンテーションとには、共通点がほとんどない。
ううーむ、とりあえず「まいっちんぐ」とか言ってごまかすかなあ。 私はコンピュータ関係の技術ドキュメントの制作に関して、指折りのスキルと経験を持っている自負がある。 んだけど、それが世間とかみ合っていないというのは、別にかまうこたないと言えばたしかにかまわないのだけど、しかしなんともやりにくい。私がドキュメンテーションのプロだと言ったらたいていの人には違うイメージを持たれる、ということだからなあ。 とりあえずこの本に対して私はどういう態度を取るべきか。 自分とは関係ない話として……それじゃ何も書けねえだよ。
いまネタのストックがこれしかないので、明日の午前中にはこれのレビューを書くことになるんですが、どうしたもんかな。 まあ、一晩寝ればなんか思い浮かぶだろ。それに期待しておこう。
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Re: 製造技術な日 2006/02/09 14:12 | 塩見真一 |
【13:20】 3日目、これで全部終了。 通して考えればまあかなり面白かったといえるでしょう。もっと、理論よりも工業的な側面の話が聞けるとさらに面白かったかもしれないとは思うけど。
最後に「皆さんお待ちかねの理解度テストをします」といって、ペラ1枚で5問、○○について説明せよといったテストがあったんだけど、提出させて採点するのかと思うとさにあらず。その場で学生の解答を言わせて、解説補足して、「みなさんよく理解できたようですね」でおしまい。 なるほどこういうやりかたもあるかと思ったけど、それだったら最初にこれをやって、「皆さんすでにご存知のようだからLSIの種類と用途の話は省きます」とやってもよかったんじゃないかと思いました。
脳細胞のしくみを模倣した素子という話で、「お婆さん細胞」という話が出ました。脳の中である特定の脳細胞がお婆さんを見ると反応するしくみになっていて、その細胞が特定できているんだそうです。 いや、女子高生を見ると反応する細胞だったら私の脳の中にたしかにあると思うんだが、お婆さん細胞ってのはいまいち信用する気にならんですな。 ……てゆうか、それを研究した人はいったい何を考えていたんだか、不思議です。
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Re: 製造技術な日 2006/02/08 13:04 | 塩見真一 |
【12:45】 2日め。午前中の授業が終わり、食事して一服。 この神奈川学習センターは、元は研究所か何かかな、なんの変哲もない建物ですが学生控え室やホールがかなり広くとってあります。でもやっぱり、教室の机をもう1列減らしてほしい。それと、椅子が微妙に低い。
授業は、製造工程のところに入ってきました。 クリーンルームの話。珪砂を生成してシリコンインゴットを作りスライスして磨いてウェハを作る話。感光剤を塗ってマスクパターンを焼きこむ話。反応性ガスでパターンを削り、ホウ素や砒素を注入してp/n半導体を作りこみ、CVDで絶縁膜を作りスパッタリングして配線を作りこむという話。 どうも、「別に作っておいた部品を寄せ集めるのではなく、最初からウェハ上に作り込んで組み上げていくのだ」というところが要点だ、というのが先生の考えらしいです。
そういう考えかたはわかったんだが、ユーモア感覚がまだわからんので困っています。
「クリーンルームに入るときには、化粧も控えることになっています。八代亜紀は、クリーンルームには入れません。」 「材料ごとにそれを削るための反応性ガスがあるのですが、銅だけはダメです。銅を削るのに適した反応性ガスはどうにも見つかりません。」
えーと、その、笑っていいんだったら、もうちょっと可笑しげな顔して言ってくださいませんか先生。
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『アニメーターズ・サバイバルキット』 2006/02/07 22:07 | 塩見真一 |
リチャード・ウィリアムス グラフィック社 ISBN4-7661-1422-1 2004/06/25 定価4500円(税別)
紀伊国屋のフェアで見つけて、どうしようかとおおいに迷いつつ、結局買ってきた本。迷ったのはやっぱ値段と、買ってどうするんだってとこ。 ブックモールで取り上げるには古いのが難点で、てゆうかそれ以前にコンピュータの本じゃないし、そのほかの仕事とは関係ない。趣味としてもアニメは微妙に圏外だし、まして洋モノ。
それでも買ってきたのはなんでかというと、結局のところこの本には「クリエイティブな仕事をする」姿勢がつまっているから、だと思う。
「クリエイティブな」というのはつまり、取り組む姿勢が重要な仕事。基本をきちんと身に付け、なおかつたゆみなく努力し工夫し、ときには基本を踏み越えなければならない仕事。向上心を持ち続けないといけない仕事。 ……これは世間でいわれるところの「クリエイティブな仕事」の特徴とは違うわけでねえ。もちろん私は世間でいわれているほうが間違っていると思うわけだけども、つまりその違いをもう少しうまく言うことができたら、レビューで取り上げていいのだろうと思います。
『アニメがお仕事 4』が出るころを見計らって出してみよう。
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Re: 製造技術な日 2006/02/07 21:59 | 塩見真一 |
【12:50】 1時限終了。午後は仕事があるのでパスすることにして、横浜まで戻ってきて食事をしようというところです。あれ、ちょっと待て、青山まで約1時間のはず、こりゃのんびりしていられないぞ。
【13:50】 中華飯店でBランチ(キャベツの辛みそ炒め)を食べて、だいぶ辛かった、東急線で渋谷へ向かっています。
授業は、おもしろいのかどうだかよくわからんです。 テーマは「超LSIのしくみと製造技術」だが、レベルはかなり一般教養的な設定、LSIは広くそこらじゅうで使われているにもかかわらずその中身は知られていない、という前提から話が始まる。いやほかの人はともかく私は専門分野のすぐ隣でかなりよく知っているつもりなんだが、……と言いたくなります。まあそれならそれで私には裏テーマがある、「技術知識を説明することの事例として、何がうまいか何がまずいか」という観点で聞けばいいのだ。
説明がわかりやすいかというと、かなりわかりにくいです。専門用語を避けているようではあるのだけど、それでもやはり、よく知らない人にはなにがなにやらイメージの固まらない説明、だろうと思う。てゆうか、そもそも言葉だけで説明するのが無理な内容で、それはパワーポイントのプレゼンでは補えない、ということだな。むしろパワーポイントなんかなければ、現物のLSIチップやウェハを見せて、図をその場で描きながら話をすることになって、そのほうが結果としていいかもしれない。 話のしかたもあまりうまくない。別に冗談を言う必要はないと思うけど、声や話題にもうちょっとメリハリを付ける必要はあるだろうな。
……とか思っていると、とつぜん足をすくわれるのだ。
「このように、シリコンに砒素を混ぜるとn型半導体になりますが、カレー粉に砒素を混ぜると死刑になります」
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Re: 観天な日 2006/02/07 09:55 | 塩見真一 |
ノートをひっくり返しつつ、学生からの質問でおもしろかったもの。
「銀河は左巻きですか右巻きですか」
私はとっさに、北半球では左巻きで南半球では右巻きです、と答えようと思ったんだけど、なるほどなあ。 その質問がどうして出てきたのかはわからないけど、とりあえず、宇宙には上も下もないから右巻きも左巻きもない、ということには思い至らなかったのだろうな。まあ、重力下で進化してきた人間の感覚・意識として、無理もないことだとは思うが。
質問してみようと思ったけど調べればわかると思ってやめたこと。 「地球の自転軸がみそすり運動をするために赤経・赤緯の基準がずれていくはずですが、そこんとこ、どういうふうに決めてあるのですか」
質問してみようかと思ったけどさすがに控えたこと。 「天文薄明と航海薄明と市民薄明とがあるのはわかったんですが、美人薄明というのはないのですか」
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