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2019年中ごろの掲示板

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 Re: 『きっと愛され女子になる! (2)』
 2019/07/17 10:01
塩見真一
「高度成長」について少し補足。

母に続いて父が施設に移り、日常の心配がひとまずなくなった後、私と弟は留守宅に積み上がっていたガラクタを延々と分別してゴミに出しました。可燃ゴミ・不燃ゴミ・古紙・ビン・缶・容器包装プラスチック。収集日のたびに両手で済まない数の特大ゴミ袋が並び、作業員が「また多いなあ」とぼやくくらい。それが1年近く続きました。思い出しても厭になるのは……厭になるようなことをわざわざ思い出したりまして書き残したりはしないほうがいいんでしょうけど……、価値の薄いものが膨大に出てくることでした。
たとえば割箸とかはぎれ(端布)とか丸めたレジ袋とか干したミカンの皮とかベニヤ板の切れ端とか、薬局で処方された薬袋の束とか定期購読していたらしい雑誌の封筒の束とか。こんなものをこんなに溜め込んでどうするつもりだったんだとしか言いようがない。

あるとき、ベランダだったか庭の物置だったか2階の部屋だったかでそういうしょーもないものを袋詰めしながら、私は弟に言いました。
「これつまり、原発と一緒だなあ」
「というと?」
「後始末を棚上げしてひたすら溜め込んで、処分するコストを後の世代に押し付けて」

つまり「高度成長」って、そういうことだったんじゃないのか。
後始末のコストを棚上げしているから原発の電気が安く見えるのと一緒で、処分コストを棚上げしたから高度に成長したように見えていただけじゃないのか。棚上げができなくなったから低成長に変わったんじゃないのか。実力が成長してなかったから停滞したまま抜け出せないんじゃないのか。失われた30年とかいうのは、高度成長時代に30年分先食いしたということなんじゃないのか。
そう考えると今の状況がなんだか納得できる気がするんですが、裏付けを示せないのでね。誰か近代経済史に強い人が試算・検証してくれるといいと思いますが。

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 Re: 『きっと愛され女子になる! (2)』
 2019/06/18 09:19
塩見真一
「世代間格差」について補足。

父母2人で8冊の通帳を記帳して残高を合計したら、はーこれが世代間格差というやつかーと、私は思わず嘆息しました。

最近騒ぎになった「老後のため2000万円」もあっさりクリアして、さらにじわじわと増え続けていたのですよ。
私にはとうてい手の届かない金額です。ぜんぜんまったく届かないとは言わないけど、これまで同様にガリガリガリガリ身を削って稼ぎ続けて、さらに、この先いっさい旅行を止めてファンクラブも辞めてマンガ買うのも止めれば、届くかもしれないというレベル。
それが両親のほうは、公務員の共働きだったから平均より多いのは当然としても、東京近郊に家買って、毎晩7時には家で飯食って、北軽井沢と房総に別荘買って、退職してからも3年ごとに車を買い替えて海外旅行して、和牛オーナー詐欺に引っ掛かって、それで、この金額。
私は同世代やさらに若い世代の中で、かなりマシなほうだと思ってます。若いころよく稼いだし、今でも収入はともかく可処分所得の点では十分満足できる。その私が、ただ高度成長時代に公務員だっただけでバリバリ働いたわけでも才覚があったわけでもない両親にまったく届かないというのは、どんだけ歪んでるんだよこの社会。

嘆息したというのは、ちょっとウソです。
次の瞬間、腹が立ちました。
羨ましいなどとは絶対に言うものか、両親からはもうメロン1個たりとも貰うものか、と、我ながらおかしな決心をしたのでした。

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 Re: 『きっと愛され女子になる! (2)』
 2019/06/11 10:09
塩見真一
「素人」について少し補足。

両親の介護に直面したとき、私は介護についてなんの知識も経験もなく、「素人」よりも「ド素人」とか「ズブの素人」と言うほうが適切でした。介護職の知識・経験がないのはもちろんのこと、もっと簡単な、年を取ると人はどうなっていくのか・老人の日々の暮らしや言動はどんなものかとそういうような、常識的なレベルの知識・経験もなかった。核家族というやつで、生まれてこのかた老人が身近にいたことがなかったのです。祖父母は田舎にいて数年に一度会うか会わないか、それはお互いに特別な機会であって普段の姿ではない。
だもんだから、両親が何を言ってるのか何をしているのかわからなかった。老人の言動だと思えばどうということではなかったのに、老人の言動がどんなものか知らなかったから、「わけのわからない言動」だとしか考えられなかった。そのために余計な苦労をしたとか適切な対処が遅れたとか、今にして思うとそんなようなことがちらほらと思いあたります。

さらに考えると、老人がどんなものかを知らなかったのは、両親のほうもたいして変わらなかった。田舎から上京して、核家族というやつを始めた世代。自分が老人になるときへの備えもせず、いざ老人になりつつあるときにも適切な対処をほとんどしなかった。たとえば、預金通帳や印鑑がなくなったとか見つけたとかを繰り返して私が預かることにした時点で、通帳が8冊に印鑑が7本あり、どれがどれだかもうわからなくなっていた。わからなくなったのは認知症のせいだとしても、わかるうちに引き継ぎができなかったのは子供つまり私のせいだとしても、せめて口座をまとめておくとか印鑑を共通にしておくとか一覧に書き出しておくとかいったことはできたはずなのに。一事が万事その調子で……、て、いまさら言ってもどうにもならないんでそれはおいとくとして、こういうことはけして私と私の両親に特有のことではなく、核家族化の結果として今の世の中によくあることだろうと、私は思うんですね。

私たちはここ数十年の間に、「老いるとはどういうことか」を自然に学ぶ機会を失った。「老人にどう接したらいいのか」も「老人はどう暮らすといいのか」も、もはや常識ではなく、職業的・専門的な知識の一分野になった。
そういうことを意識の片隅に置いておくと、いつか老人の介護に直面したとき、または自分が老人になったとき、それからたとえば介護施設での虐待報道に接したときや「いまどきの年寄りはけしからん」とか言いたくなったとき、なにか役に立つかもしれんと思うわけですよ。

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 Re: 『きっと愛され女子になる! (2)』
 2019/05/20 10:02
塩見真一
なぜこんなことを言い出すかといえば親子であるがゆえのブラック介護に私が直面したからである、……と、いうことを書こうと思っていたんですけどね。
でもそもそもそんなことでもなけりゃこんなこと言い出すわけがないのは自明だし、「親子であるがゆえ」なのか「あの親でありこの子であるがゆえ」なのか……つまりたいていの場合に共通の問題と私の場合に特有の問題とをうまく切り離せないし、「あの親」がどんな親なのかを私が言うのはまるきり一方的で客観性を保てないし、「親子」の先には「核家族化」があり「世代間格差」があり、それらは「高度成長期」とか「バブル経済」とか私の手に余る背景を持っていて、「同性婚」という脇芽も出るしでどうにもまとまりがつかなくなって今に至る、という次第。

けどとりあえず……

「素人の家族より専門の他人」

……と、この言葉は書き残しておきたいので、どこかの誰かを助ける言葉になるかもしれないし、将来の私を助ける言葉になるかもしれないし、まとまらないけどこれだけは書いておこうと思った次第でございます。

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 Re: 『きっと愛され女子になる! (2)』
 2019/04/30 11:33
塩見真一
まったく油断のならないシーンその1の続き(p35)。
彼女の名前は蜂須賀さんというらしい「東京でブラック企業に勤めてた?」

「Uターンで静岡に転職して今では落ち着いています」「やだわブラックなんて 私たち実の親子よ」

「…「家族」とか「絆」はブラック企業の常套手段です そうやって即席の擬似的な信頼関係を築き労働に疑問を持たせない」

「でも実の親子なら大丈夫ですね」フルフルフル 「あなた落ち着いてるどころか心が大荒れ波浪警報じゃない」

「実の親子なら大丈夫」などというのは幻想なんですけどね。たとえ血がつながっていたってブラックはブラック。むしろ親子であるがゆえに「ブラック介護」が発生するケースはぜんぜん珍しくないはずで、ハッチがまだそれに直面していないだけです。

いつだったか、認知症の老人が線路に立ち入って電車にはねられて死亡し、鉄道会社が遺族の監督責任を問うて損害賠償を請求した訴訟がありました。その判決文の中に、たしか最高裁だったと思いますが「家族だからといって当然に監督責任を負うわけではない」という司法判断が示されていました。
しかし一方で、老人の長男の嫁は「家族だから私が介護するのは当然だ」と言っていたのだそうです。老人がどう思っていたかはわかりませんが、もしかしてもしかすると、「家族に介護されるのが当然だ」と言って介護施設への入所を拒んでいたりしたかもしれません。

「家族」がブラック企業の常套手段として通用するのも、「家族だから当然」とか「親子だから大丈夫」とかいうような幻想・迷信に多くの人々が捉われているからだろうしな。

「遠くの親戚より近くの他人、素人の家族より専門の他人」

まあなんにしても瀬戸口さん、この先ハッチがブラック介護に捕まってしまうようなお話にはしないでくださいよ、いくらなんでもそれは可哀相すぎるのでね。

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 Re: 『きっと愛され女子になる! (2)』
 2019/04/22 09:38
塩見真一
←はまったく油断のならないシーンその1(p34)。

さゆりさんの両親がやっている佐東惣菜店静岡支店。パートさんが体調不良で休み、さゆりさんが本店の定休日に応援に来たのですが、お客が多くて忙しいのなんの、パートさんが体調を崩したのはまさか……
「パートさんに無茶な働き方させてないわよね」「させてないわよぉ 人聞きの悪い」
「私の休みがないのだって 家族だからいいけど他人ならブラックだからね」
……と、まるでその一言に吸い寄せられたかのようにハッチが通りがかり「済みません、お姉さん今何百連勤ですか」カタカタカタ……

ハッチはその後もときどき支店に来て、白和えと白身魚のフライとホワイトソースのミニグラタンなんかを買って行ってくれる、のだそうです。
……幸せになれよハッチ。
黒豆も鶏の黒酢あんも食べていいんだからな。

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 Re: 『きっと愛され女子になる! (2)』
 2019/04/20 11:00
塩見真一
←はラストに近いp110から。
実はスミレさんが通っているエステサロンの店長が翔ちゃんだったのですが、あるときスミレさんの暗い顔を見かねて翔ちゃんがハーブティを御馳走し、そうすると次から、スミレさんはハーブティに合うお菓子を携えてお店に来るようになりました。
「店長さんも「愛されたい」なんて思うの?」「うーん 昔 私の先生が言ってたんですけど」
「人生は一人で生きるには長すぎて 二人では短すぎるって」
「私は退屈しない程度に生きられればそれでいいかな」「まあ一人じゃ暇かもね」
「じゃ たまには暇つぶしに付き合ってあげる」「ところでこのお菓子 全部手作り?」どっちの暇つぶしなんだか

サブキャラのお話としてはちゃんと一段落してる感じ、ですよね。「愛され女子になる」の姉妹作がさらに出るとしたら、出番も少なく進展もほとんどなかった美園さんのお話がたしかに順当なところだろうと思います。
しかし私としてはそれよりこの二人の今後、翔ちゃんとスミレさんのお付き合いがどう進んでいくのかというほうがおおいに気になるわけで……百合脳、なんだろうなこれ。ほんとよろしくないよな、もお。

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 『きっと愛され女子になる! (2)』
 2019/04/17 09:46
塩見真一
瀬戸口みづき 芳文社 ISBN978-4-8322-5749-8 2019年4月19日 定価:[本体619円]+税

「ローカル女子の遠吠え」の姉妹作、静岡の東部は沼津市で「きっと愛され女子になる!」と叫ぶ二人のお話全2巻。

左が佐東さゆりさん、佐東惣菜店を切り盛りする30歳。料理なら和洋中華エスニックなんでもござれの腕を持ちながら、スマイル品切れ入荷予定なしで、彼氏いない歴を年齢にあわせて更新中。でも私だって愛嬌さえあればきっと……
右が塩原志摩さん、キャバクラのキャスト24歳。天真爛漫な笑顔で一度は指名してくれるお客さんが多いのだけど、料理の腕が壊滅的というか破壊的というか焦熱地獄的で、二度目から後が続かず毎月ナンバー落ち。だけど私だって料理さえできればきっと……

ま、二人とも問題はそれだけじゃないし、見方を変えるとそれが問題でもないんだし。

ほかの登場人物も挙げておくと……
・周防スミレさん、たいへんな美人で志摩ちゃんが勤めているクラブのナンバーワン。だけど性格に難あり、過去のある出来事が尾を引いて男にはとことん冷たく、巻き添えで女にも冷たい。
・翔ちゃんはさゆりさんのいとこで結婚願望ゼロ恋愛願望ゼロ、お一人さま人生をポジティブに満喫中。
・美園さんはオクテ女子、志摩ちゃんの弟さんにつつましく片想い中。
……と、ちゃんと料理の基本に則っているのでありました。

ラブコメなのでしぞーかネタは控えめということですが、それでも河津桜とか「みしまコロッケ」とか「ふじのくにエンゼルパワースポット」とかが平然と出てくるので油断がなりません。さらには、佐東惣菜店静岡支店にハッチが来てお惣菜を買って行ったりするので、まったく油断がなりません。

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 10%消費税
 2019/04/08 10:12
塩見真一
新元号の陰でひっそりと、実にひっそりと、10%消費税が始まっていました。

ええとつまり、ある客先から請求書管理システムの開発を頼まれているんですね。あるサービスの利用料金について毎月請求を出すシステムなんだけど、原則は「月末に締めて翌月末払い」、ただし一部に「前月末に締めて当月末払い」という支払い方式が混じるんだそうです。前月末締めってのはあまり聞かない方式ですが、つまり10月分の料金を9月30日付けで請求するのですね。となると、そのとき消費税率は8%なのか10%なのか、請求ベースなのか利用ベースなのか確かめておかなきゃ……と、いう次第で、調べたわけです。

調べてわかったのは、どちらでもありませんでした。
10月1日以降に引き渡される商品や役務にかかる消費税は、おおざっぱに言うと、平成31年3月31日までに契約してれば8%、契約が4月1日以降なら10%。
そのシステムで扱うのは不動産というか建物設備に付随する数年スパンのサービスなので、先週受注した案件について10月分の請求が発生することはまず間違いなくて、その請求書には10%の消費税を上乗せすることがもう決まっている。私がこれから作るシステムは、10%消費税の請求書を9月30日付で出すことになる。

契約時期が関わってくるのも半年前から関わってくるのも、まあそれはそれで合理的かなとは思います(それでもロジックに組み込むのは危なっかしいので、手入力で設定して出力時に確認してもらうしくみにしようと考えてますが)。
それにしても不思議なのは、つまり「駆け込み」の期限が先週だったのに、そういう話をまるで聞かなかったこと。テレビは見ない私でもニュースはそれなりにチェックしてたはずで、世間の関心が薄いのか、メディアが偏っているのか、誰かが隠そうとして成功してたのか、いったい何が起こってるのかなーと、ちょっと気になるのでした。

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 この掲示板について
 2019/04/01 09:49
塩見真一
この掲示板は、2019年4月からしばらくのあいだ、目安としては秋ごろまでのメイン掲示板です。

新年度だとか新元号だとかいったこととはほぼ関係なく、技術を伝えることと物を作ること……そのほかのことを考えていこうと思っております。
「そのほか」というのは何を含んでいるのか、まー私にもよくわからんのでありますが、ユルい目でお付き合いいただければありがたいです。

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